2018年10月30日公開/2018年11月29日情報更新

ケニア、ナイロビの空港。メチャ腹が立って直ちにタンザニアに脱出した話

ケニアの男性が象に食べ物をあげている

この記事のケニアの写真は私が撮ったものではないです。写真素材サイトのもの。

あまりに腹が立ってすぐに隣国タンザニアに脱出したので、私が自分で撮ったケニアの写真は一枚もない。

この記事では、

  • ●自分が悪い。でもスタッフの対応にメチャ腹が立った!
  • ●片道航空券では入国できない国がある(時と場合による)ので注意!!

について書いています。

なお、この話はかなり前(2009年)の話です。今でも片道航空券では入れない国はある(むしろ最近の方が厳しいかも)と思いますが、参考までに。

ケニアってどんな国?

ケニアは東アフリカの共和制国家。ソマリア、エチオピア、南スーダン、ウガンダ、タンザニアに囲まれた国だ。国の南東がインド洋に接しているので内陸国ではない。

アフリカのケニアといえば、写真にも映っているような象やキリンといったサバンナの動物達を想像する人が多いだろうか。

マサイマラ国立公園や赤が印象的な伝統服を羽織ったマサイ族の人たちも、テレビ番組によく登場したので覚えている人が多いかもしれない。

マサイ族の女性

近年のケニアはコーヒーの生産地としても有名だ。

 

ここまで書いておいてなんだが、私自身はごく短期間しかケニアに居なかった。

本当はもっと長く滞在する予定だったのだが、冒頭で書いたようにめっちゃ腹が立ったのでなんか『もういいや』と思って。

色々と悪い噂も聞いていたし。以下では私がケニアの何に腹が立ったかを、説明してみる。

ケニアの首都ナイロビのジョモ・ケニヤッタ国際空港にて

インドのムンバイ→ケニアのナイロビへと飛行機で移動。

飛行機の中にはムスリムの女性がたくさん乗っていて、黒人男性がほとんどだろうと思っていた私には意外だった。

団体で里帰りでもしていたのだろうか。

トラブル無くナイロビのジョモ・ケニヤッタ国際空港に到着。あまり整備されていないような、だだっ広い荒地の中の空港だった。

ジョモ・ケニヤッタ国際空港の看板

空港内に入り、長い長い廊下を渡ってイミグレーションへ。

ビザセクションは長蛇の列。よくあることだけど、もっとスピーディーにシステム化できないものか。

ニヤニヤしながら「片道航空券ではケニアに入れません!」

自分の番が回ってくるまで長いこと待たされた。そしてやっとのことで順番が回ってきたと思ったらトラブル発生。

『片道の航空券ではケニアには入れません!』

ニヤニヤした黒人男性にそう言われた。

散々あがいて食い下がってみたが、どうしてもダメ。これはルールのようだ。

これまでに訪れた国は片道航空券でも問題なく入れていたので気にしていなかった。今までは運が良かったんだなぁ。

後でロンリープラネット(英語の旅行ガイド本)を熟読すると、アフリカの空港について「No way One way」というコラムがあった。

『空港によっては片道航空券で入れないところがあるよ』と書かれていた。

同じ国でさえ空港によって対応の違いがあるようだ。あーもう、もっと早く気づいていれば!

 

片道航空券では入国できない、っていうこと自体はいい。私が無知だっただけ。自分が悪い。

私がメチャ腹が立ったのは、空港の職員さんの対応だ。私が困っているのを見て、ニヤニヤニヤニヤずっと笑っていたんだ。

厳しい態度で「ダメだ!これはルールだ!」と言われるほうが全然マシ。仕事だもんな、と納得できる。

それに比べ、こちらが困っているのを見てバカなアジア人が困ってるぜみたいな態度でニヤニヤされるのはなあ。

腹立つ。ムカつく。こっちは本気で困っているのに。

空港の職員ほとんどがそんな感じでメッチャ嫌な雰囲気だった。

もちろん全員ではなく、唯一ガードマンのおっちゃんだけは同情してくれた。ありがとう。

 

そういえばこの空港で働いている職員はほとんどが短髪の黒人男性で、女性職員はほぼ見かけなかった。

女性の比率が低い。他の空港ならどちらかというと女性の方が多かったような……。

カウンターとか大抵女性の方が多い。アフリカ社会においては女性がこういう場所で働くのは難しいということだろうか?

Kenya Airwaysで航空券を買いなおす。無駄な出費が痛い

さて、このままでは入国できない。困りに困って「もう帰ろうかな」って考えすら一瞬浮かんだ。

だがここまで来て帰れる訳もない。他にどうしようもないのでKenya Airwaysのカウンターへ。

ここでナイロビ→ムンバイの航空券を購入。正規の航空券でメチャクチャ高いっていうのも覚悟していたのだが、予想よりは断然安かった。

最初は580USドルと言われたが、後になって安いチケット見つかったよと言われ、459USドルになった。有難い。

クレジットカードで支払うと、私が手渡したカードを持ってどこぞへと歩いていってしまう。

げっ、詐欺? スキミングされる? と思ったものの、ここは空港の内部。イミグレーションよりも中の空間だ。普通は逃げられない。

『地元の人だからやりくちも色々あるのでは?』『でもここ正規のKenya Airwaysのカウンターだぞ、そんなリスク高いことするか?』

などとやきもきしていたが、長く待たされたあとにレシートを持って戻ってきてくれた。助かった。

質問攻めに遭いつつビザをゲット!

買ったばかりの航空券を持って再度ビザセクションへ。ずいぶん時間がたったせいか、長い列は消えていた。

たった今買ったチケットを見せて、ビザを取得しようとする。

「ケニアのどこに行ってどこに泊まる? どんな計画なんだ?」と詳しく尋ねられる。

いろいろ鬱陶しくなってきてケニアはとっとと脱出したくなっていたが、ここでそれを言うわけにもいかない。難癖つけられる。

嘘はあんまり好きじゃないが嘘も方便という言葉もある。ここで正直に話してビザが取得できなくなったらたまらない。

ガイドブックに載っていた街やホテルや名所を思い出しつつ、嘘八百をまくしたてた。山好きなのでMt.Kenyaを登るんですよー、とか。嘘だが。

しつこい質問をかわしてケニアビザゲット! 50US$。入国のスタンプも一緒に押してもらう。やったぜ!

イミグレーションのゲートを抜ければもうこっちのもの。

腹が立ったお返しにゲートの外から文句でも言ってやろうかとも思ったが、止めておいた。

トラブルになりそうだし。いや単に私が気が弱いだけなんだけど。

ケニアの首都ナイロビはNairobbery

さて、この空港があるのはケニアの首都ナイロビ。Nairobberyと地元民から呼ばれる素晴らしい都市。

★Nairobi(ナイロビ)+robbery(強盗)=Nairobbery

強盗が多発するナイロビらしい呼び名だ。うまい! 旅行者としては洒落にならないのだが……。

ナイロビに関してはいろいろな噂を聞いていた。世界でもっとも危険な街の一つ。強盗が多発する街。強姦や殺人もよくある。一部の危険地帯のみ危ないのではなく、全体的に危ない街。

単なる噂に過ぎないならいいのだが、どこで聞いても皆ナイロビは危ないと口を揃えて言っていた。だから多分、本当に危ないんだろう。

近代的なナイロビの街の景色
東アフリカの大都市ナイロビ。強盗多発注意!

もう一回ヤられる。さすがナイロビ!

空港では鬱陶しい目に遭ったし、ナイロビは悪い噂ばかりで怖いし、もうとっととこの国を出たい。一刻も早く出たい。

そう思っていたときに、バス会社?の黒人女性に声を掛けられた。スーツを着たマトモそうな人。

ここからタンザニアのアルーシャへのバスを手配してくれるという。渡りに舟!

うん、もうケニアはいいや! とっとと出てしまおう! カウンターで必要事項を記入。おねだん40US$。あれ、30US$じゃなかったっけ?

あー、でももうどうでもいいや。さっき459US$も飛行機で使ってしまったし。こんなところからは早く脱出したい。

そう思って40US$を支払う。判断力がにぶっていた。後で後悔した。

 

バスに乗ったとき、バス会社のお兄さんに教えてもらった。さっきのスーツ女はただ仲介をしただけで、実際の料金は25US$だったという。

うっわー、仲介だけで15US$も取られてしまった。直接このバスに乗って料金払えば25US$だったのに。やられた。

インドではこの手のやつには引っかからなかったのに、アフリカでいきなりやられた。

空港でひと悶着あって、しかも初めてのアフリカで疲労・不安・焦燥……。こういった状態の時はダメだ。

アフリカもインドも基本は変わらない。向こうから声を掛けてくる輩には付いていかない。無視する。そんなに怖がる必要もない。きっぱりはねのければいい。

……でも銃が怖いんだよなあ。黒人男性ってめっちゃ強そうだし。

この後は4時間くらい待ったあと、シャトルバスに乗ってタンザニアに向かった。

 

バスが走り出して大きい道路に出ると、景色がクリアになった。

ここでは景色がものすごく鮮明に見えるのだ。さすがアフリカ。空が青い。雲が白い。

色がとにかく鮮明だ。嫌なことがあった時でも景色は綺麗なまま。

 

ちなみに空港で買った航空券は、最後まで使わずじまい。返金(できたのか?)もしなかった。5万円近くもしたのになあ。ああもったいない。


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