噛まれましたが生きてます。この記事では、
- ●狂犬病:発症すると、ほぼ100%死ぬ怖すぎる感染症
- ●インドで犬に噛まれた。青ざめた。病院行った。助かった
といったことについて書いています。
狂犬病(Rabies)について
狂犬病は日本国内では撲滅されている(1970年、2006年に狂犬病による死者が出ているが、いずれも外国で犬に噛まれ帰国後発症・死亡したもの。外国から侵入してくる可能性はある)。
しかし、海外では依然として150以上の国々で狂犬病が発生している。
狂犬病に関する5つの事実
- 発症後の有効な治療法はない。一旦発症してしまうと死亡率ほぼ100%
- ワクチン有り。噛まれてからでも発症前にワクチンを接種すれば助かる
- 狂犬病による死者の99%は犬からの感染(残りはコウモリやネコ等)
- 死者の95%以上がアジアとアフリカ。また、死者の40%が15歳未満のこども
- 水などを恐れる症状から恐水症(hydrophobia)とも呼ばれる
ワクチンを接種していなければまず死んでしまう本当に怖い病気だ。
「最も致死率が高い病気」として後天性免疫不全症候群(AIDS)とともにギネス記録に登録されているほどだ。
よって、下記地図の青色以外の国(特に斜線の国!)で犬やコウモリに噛まれた時には、すぐに石鹸や水で洗浄・消毒して病院へ行くべき。
ほとんどの国がオレンジ色に染まっているが、やはりアジアとアフリカが特に多い。
中でも死亡推定者数が1000人以上の国は、エチオピア、ナイジェリア、バングラディシュ、インドネシア、パキスタン、中国……
そしてダントツ1位がインドの7,437人だ。
インド(ダージリン)で犬に噛まれて病院へ→セーフ!
世界の狂犬病による死亡者のうちインドの割合が36%。アジアの中ではインドが65%を占める。
こんなインドで犬に噛まれてしまった…… 場所は紅茶で有名なダージリン。
Happy Valley Tea Estateという有名な紅茶畑の近くを歩いていたら、何もしてないのに数匹の犬に思いっきり追いかけられた。
全力で走って逃げた。追いつかれた。噛みつかれた。
それはもう焦った。死にたくない死にたくない!
……でも冷静になってからよく見ると、噛まれた箇所のジーンズは破れていなかった。
つまり犬の牙は私の皮膚に接触していないはず。なら大丈夫か。でもちょっと不安……
次の日。D&D.M.A Hospitalという病院に行って診てもらった。
お医者さんの見立ては「服の上から噛まれたくらいなら大丈夫さ!」
ビビり過ぎだったかぁ。ちょっと恥ずかしい。写真みたいに噛まれていたらヤバかったんだろうな。
……でもそれでもやっぱり怖いじゃないか! 唾液から感染するんだよ! 毎年5万人以上が狂犬病で死んでいるんですよ!
まぁ私はちょっとビビり過ぎていたけど、海外で動物に噛まれた時はやっぱり病院へ行くべきだと思う。万一が怖いし。
犬に嫌われる。猫が好き。だが猫からも狂犬病は感染する
余談だが私は犬と相性が悪い。よく吠えられたり追いかけられたりする。嫌われている。
なぜだ? 私は犬のこと大好きなのに。変なフェロモンでも出てるの!?
O型の人は蚊に刺されやすいと言うけど犬にも何かあるんだろうか? 悲しい。
そんなこんなで犬よりも猫が好きになってしまった。猫派。猫かわいい! 野良猫は絶対人を追いかけてきたりしないし!
ただし猫を含めたすべての哺乳類が狂犬病に感染する。
最近でもイギリス人男性がモロッコで猫に噛まれ、イギリスに帰国後亡くなっている(参考URL:http://www.afpbb.com/articles/-/3197366)。
厚生労働省では下記の動物達が感染源として挙げられている。
アジア、アフリカ;犬、ネコ
アメリカ、ヨーロッパ;キツネ、アライグマ、スカンク、コウモリ、ネコ、犬
中南米;犬、コウモリ、ネコ、マングース
(厚生労働省ホームページ:https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou10/07.html)
外国では動物に近寄らないのが賢明だ。
そういえば犬といえば、最近の日本では野良犬って怖いくらいに見かけない(野良猫は見る)。
狂犬病予防を徹底するため保健所が立派に仕事をしてくれているのだろうか?
国内では撲滅されて時間も経ってるから皆忘れてるけど、狂犬病って本当に怖い病気だし仕方ないのかな。
犬のこと考えると可哀想だが…… でも狂犬病さえ撲滅できれば……
United Against Rabies。狂犬病撲滅に向けて
- World Health Organization (WHO:世界保健機関)
- World Organisation for Animal Health (OIE:国際獣疫事務局)
- Food and Agriculture Organization of the United Nations (FAO:国際連合食糧農業機関)
- Global Alliance for Rabies Control (GARC:狂犬病予防連盟)
実は今、上記4つの機関が『United Against Rabies』としてタッグを組み、2030年までに世界から狂犬病を撲滅するよう動いている。
これが実現して世界から狂犬病が消えたなら、殺処分される犬もいなくなるのかもしれない。ぜひ実現して欲しい。
世界中から狂犬病が消え去りますように!