カザフスタン旅行の魅力!おすすめ観光地や治安など7つの評価でまとめて紹介
カザフスタン共和国
(Republic of Kazakhstan)
見どころ | 4点 | まだ未知数な部分が多い | |
体験 | 3点 | 登山、乗馬、スキーなど | |
治安・安全 | 3点 | 注意していれば問題ない | |
食べ物 | 2点 | 遊牧民由来は何故こうも…… | |
清潔さ | 3点 | それほど酷くはない | |
人の良さ | 3点 | 悪くはない | |
物価 | 3点 | 上昇中。不安定 |
カザフスタンは世界で9番目に大きな国土を持つ国で、内陸国としては世界最大。
カザフスタンの首都は2017年に万博が開かれた未来都市・アスタナ。巨大な国土の大部分は砂漠やステップ。
ロシア、キルギス、中国、モンゴルをまたいで天山山脈やアルタイ山脈、ウラル山脈といった山々が連なる。
観光業はまだまだ開発途上。これからの国だ。
カザフスタンの見どころ・観光地 4点
世界遺産にもなっているイスラーム建築や壮大な山脈、自然保護区が見どころ。4点。
カザフスタンの世界遺産
カザフスタンには5つの世界遺産がある。
- サリャルカ 北カザフスタンのステップと湖群
- シルクロード 天山回廊の交易網
- タムガリの考古的景観の岩絵群
- ホジャ・アフメッド・ヤサウイ廊
- 西天山
1、5が自然遺産で、2~4は文化遺産。詳細と写真はこちらのページへ。
未来都市アスタナと最大都市アルマトイ
カザフスタンの首都アスタナは成長を続ける街だ。アスタナを象徴するモニュメント・バイテレクに代表されるように近未来的な奇抜な建物が多い。
カザフスタン最大の都市アルマトイはアスタナの1つ前の首都。首都がアスタナに移転された後でも南の首都と呼ばれる風光明媚な街。
カザフスタンの国立公園や自然保護区
カザフスタンには魅力的な国立公園や自然保護区が多く存在する。2016年に西天山が世界遺産に登録され、段々と世間にも知られてきているようだ。
広大な国土には絶景ともいえる場所も!
>>カザフスタンの見どころ・観光地の詳細+写真!はこちらをクリック<<
カザフスタンの体験 3点
乗馬や登山、スキーやスケート、マウンテンバイクなど。3点。
アルマトイ南のメデウには世界屈指の高さを誇るスケートリンク(標高1600m)がある。夜は音楽とスポットライトを浴びながらのスケートもできる。
アルマトイ南東にはスキーリゾートとして有名なチムブラクもあり、レベルに合わせたスキーが楽しめる。スケートやスキー、スノーボードに関する物品はレンタルも可能。
カザフスタンはアラタウ山脈、アルタイ山脈、天山山脈、といった巨大な山脈に恵まれているので山を使ったアクティビティも豊富だ。
軽いハイキングや乗馬、マウンテンバイクでのダウンヒル、そして本格的な登山まで経験や体力に応じたアクティビティを選べるだろう。なおカザフスタン最高峰は天山山脈のハン・テングリ峰で標高7010m。
カザフスタンの治安・安全 3点
カザフスタンの治安は注意していれば問題ないレベル。3点。
特に用事がないなら夜間の外出は避けるべきだが、明るい場所や人通りの多い場所なら夜でも問題なく歩ける。
ただし窃盗や強盗といった犯罪は発生している。荷物は身体から離さない、最低でも目の届く所に置くといった警戒が必要だ。
観光地近くで親しげに話しかけてくる人には注意。親切を装って外国人から金品を奪おうとする輩の可能性がある。
アルマトイやシムケントの住宅街、市場(バザール)、繁華街などで外国人を狙った犯罪が発生している。
イスラームの国なのでテロの可能性もゼロとは言えない。治安関係期間などテロの標的になる可能性のある場所には近寄らないよう気をつけるべきだろう。
警官や役人には特に注意
中央アジアの国々では警官や役人に煩わされることがよくある。カザフスタンでも同様だ。
外国人を騙そうとするニセ警官もいるのだが、本物の警官が色々と難癖をつけてくることも多い。
警官がパスポートやビザのチェックをすること事態は問題ない(この時もパスポートは自分の手から離さないほうがいい)。
ただ、パスポートチェック中に財布もチェックし現金や金目のモノを抜き取ったり、ビザや滞在登録に難癖をつけて賄賂を要求したりする汚職警官も多い。注意!
カザフスタンの食べ物 2点
内陸の遊牧民の国は保存性などに重きをおくからだろうか、食べ物はいまひとつ。2点。
主食はナン。円形状のパンだ。肉は羊肉や馬肉が多く使われる。
カザフスタンの代表的な料理といえばベシュバルマク。「5本の指」という意味のこの料理はゆでた幅広の麺を肉の煮汁で調理したもの。
パラウ(プロウ)は米、肉、タマネギ、ニンジンを炊き込んで作るピラフにも似た料理。ウズベキスタンでプロフと呼ばれる。
ちょっと油っこいな~と感じることは多いが、だいたいはおいしく食べれる。
他にも肉の串焼きであるシャシュリクや、モツと野菜の煮込み料理クイルダク、ブラッドソーセージのキルマイなどがある。
麺料理の代表はラグマン。手延べ麺で作られたうどん風の麺料理。トマトベースのスープに羊肉、赤ピーマン、タマネギ、ニンジン、セロリなどの具が入っている。スープの有るものと無いものがある。
ナン以外の小麦粉を使用した料理では、カザフスタン伝統の丸めた生地を揚げたパンのバウルサク、餃子のようなスナックのマンティやサムサなどもある。
乳製品では牛や羊の乳から作ったヨーグルトの水分を抜き乾燥させたクルトがある。酸っぱいチーズのような味。
飲み物に関してはヨーグルト飲料のアイラン、キミス(馬乳酒)、シュバット(ラクダ乳酒)などのほか、東欧やロシアで飲まれるライ麦と麦芽の発酵飲料クバスもカザフスタンでは飲まれている。
イスラム教の国だがそれほど厳格ではないのでお酒も飲むことができる。上記のキミス、シュバット、クバスのほか、ウォッカやワインも親しまれている。
カザフスタンの清潔さ 3点
それなりに清潔。3点。
水道水は飲まないこと。ペットボトルの水を飲もう。ガス入りの水とガス無しの水が販売されているので気をつけよう。
カザフスタンのトイレ
公衆トイレは少なくあまりきれいではない場合が多いので、ホテルやレストラン等で済ませておこう。ホテルのトイレなら清潔さに問題はないだろう。
紙をそのまま流せるトイレもあるが紙が流せないトイレもある。使用したペーパーは備え付けのゴミ箱に入れよう。さもないと水道管が細いので詰まってしまう。
カザフスタンでは和式トイレの金隠しが無いバージョンのトイレもある。この和式タイプの場合は座る方向は日本と逆で、扉に顔を向けて座る。
お腹を壊したときには
『何回トイレに行っても水しか出ない。治らない』という酷すぎる下痢の時は病院へ。細菌性の下痢や赤痢の可能性がある。
細菌性の下痢や赤痢の場合は市販の胃腸薬は効かず、正露丸でも駄目。
衛生状態が悪い場所へ行く時は出発前にお医者さんに相談し、抗生物質を処方してもらうのがいいだろう。
カザフスタンの人と言葉 3点
親切で優しい人も多い。ただカザフスタン人の性格や気性というより旧ソ連時代の名残だろうか、役人や店員さんはいまひとつな印象。
また、汚職警官やニセ警官もいるので注意が必要。3点。
おおむね良い印象のない役人や店員さんだが、アルマトイバスステーションのチケット売り場で対応してくれた女性はものすごく気持いい対応をしてくれた。当たり前だがどんな国であれ、良い人もいるし悪い人もいる。
アルマトイからキルギスのビシュケクへの国際バスに乗ったときには、カザフ人のご主人とロシア人の奥さん夫婦にたいへん世話になった。
あれやこれやと世話を焼いてくれてとても親切にしてもらった。最後まで私のことを心配してくれていて、その気持ちに心が温かくなった。ありがとうございます。
英語はあまり通じない
国家語はカザフ語。公用語はロシア語。一般のカザフスタン人には英語はほとんど通じない。日本語はまず通じないだろう。
数語のカザフ語を覚えておくだけで旅行が楽しくなる。
- サラメッスズベ(こんにちは)
- アッサラーム・アレイクム(こんにちは:ムスリムの方へのあいさつ)
- ラフマット(ありがとう)
- カンサ・トゥラディ?(いくら?)
この4つだけでも覚えておこう。いざとなったら大げさな身振り手振りで表現すれば案外通じる。
カザフスタンでは年配の方を中心にロシア語もよく通じる。
カザフスタンの物価とお土産 3点
物価は中央アジアでは最も高い。そして2015年8月に通貨が変動相場制に移行した。その影響もあってか物価は上昇している。3点。
カザフスタンの通貨と両替
通貨はカザフスタン・テンゲ(₸)。通貨コードはKZT。
1USドル=約380テンゲ。1円=約3.5テンゲ(2019年1月時点)。
2015年8月までは1ドル=約185テンゲで固定されていた。
両替所はアスタナやアルマトイなら街中にたくさんある。日本円は両替が難しいのでUSドルを持っていこう。
この2つの街ならATMもよく見かけるので国際キャッシュカードや国際クレジットカードを持っていくと便利。ただし、相場の変動が激しいのでご注意を。
カザフスタンの物価
現在のカザフスタンは物価の変動が大きい。おおまかな目安に。
ペットボトルの水1本が約50円~。コーラ1本(330ml)が約80円~。
庶民的な食堂や屋台で食べるなら600円~。レストランでディナーを食べるなら2000円~。ビッグマックのセットが500円~。
もっとも安いホステルや民泊のドミトリーなら500円~で宿泊できる。
ビジネスホテルなら5000円程度~。
首都アスタナやアルマトイにはハイアット・リージェンシーやインターコンチネンタル、ラディソンやマリオットといった外資系の高級ホテルがあり安心して宿泊できる。数万円~。
公共の交通機関は安く路線バスや地下鉄は100円以下で乗車できるが、値上げもよく行われる。
カザフスタンのショッピング
カザフスタンでショッピングするなら民芸品や工芸品、シルク(絹)の織物や絨毯などがいいだろう。バザールでの買物が楽しい。
アルマトイやアスタナならツム百貨店に代表されるような大きいデパートもある。お酒が好きなら免税店でウォッカを買って帰るのもいいだろう。
カザフスタンに行くなら泊まりたい!おすすめホテル
リクソス アルマトイ(Rixos Almaty)
未だ旧ソ連の慣習が残るカザフスタンではホテルスタッフのサービスもよろしくないことが多いが、リクソス アルマトイのプロフェッショナルなサービスは非常に評判がいい。
部屋も快適でアメニティーも揃っている。朝食のビュッフェは各国の料理が揃っており、卵料理はシェフがその場で作ってくれるので出来たてが食べられる。
カザフスタンのおすすめオプショナルツアー
最大都市アルマトイの一日観光や、チャリン国立公園内チャリン・キャニオンへのミニハイキングツアーなどがある。
カザフスタンの基本情報:費用、アクセス、服装、チップ他
カザフスタンってどこにある国?
カザフスタン旅行の費用はどれくらい?
カザフスタンへのアクセス
日本からカザフスタンへの直行便のフライトはない。ソウル、北京、ウルムチ、バンコク、モスクワ、イスタンブール、中央アジアの諸国からフライトが出ている。
ロシアのモスクワや中国のウルムチからは列車の国際線が運行されている。
アゼルバイジャンの首都バクーから、カスピ海を渡ってカザフスタンのアクタウに着く船(不定期)も出ていることがある。
カザフスタンへの入国・時差
カザフスタン入国にはビザが必要だったが、2017年1月1日から日本国籍を持つ人は最大30日間ビザなしでのカザフスタン滞在が可能となった。
所持金が1万USドル相当の金額以下なら、所持金の税関申告も不要。
滞在登録(レギストラーツィア)も個人で何かをする必要はなくなった。
通常,国境での入国手続き(空港,陸路,海路共)と同時に外国人登録は行われますので(上記(1)の2つのスタンプのうちの一つが登録印),入国手続時にスタンプが2つ押されていることを確認してください。
↑は外務省 海外安全ホームページより引用。
リンク先のページにも書いているが、入国時に提出してスタンプ入りで返却されるMigrational Card(入国カード)は出国時まで大切に保管しておくこと。
中央アジアではこういった証明書や領収書は、念のため出国まで保管しておく方がいい。何かあったときのために。
なお、日本との時差はマイナス3時間。日本が夜7時(19:00)の時、カザフスタンでは午後4時(16:00)。
カザフスタンの気候と服装
カザフスタンは広大な国なので同じ国の中でも気候の差が大きい。
旅行のベストシーズンは6月~9月。全体的に気候が穏やかな時期。首都のアスタナはカザフスタンの中でも北に位置するので冬の寒さが特に厳しい。
最大の都市アルマトイはアルタナに比べると寒さはマシだが夏の暑さがやや厳しくなる。
基本的に乾燥しているので年間を通じて雨量は少なめ。脱水症状や日射病には気をつけよう。
カザフスタンはイスラームの国だ。それほど厳格な国ではないが、施設によっては肌の露出が多い服装は入場を断られることもある。
日差しの強い夏は帽子やサングラスが役に立つ。春や秋には昼間は暖かかったのに日が落ちると急に寒くなることもある。重ね着ができる防寒具があったほうがいい。
冬の寒さは非常に厳しいのでしっかりとした防寒対策を。
カザフスタンの電気事情
カザフスタンの電圧は220V、50Hz。電圧が日本と異なるので海外対応の家電製品でなければ使用できない。また、コンセントの形状はC型。
日本のコンセントとは異なるのでマルチ電源プラグや変換プラグを持っていくのがよいだろう。
最近のスマートフォンやデジタルカメラは大抵は海外の電圧に対応している。コンセントとプラグの形さえ合えば充電も可能だろう(念の為マニュアルなど調べた方がいい)。
カザフスタン国内の交通
バスやトラム、タクシーなど。小型の乗り合いバスはマルシュルートカと呼ばれる。最大の都市アルマトイではメトロ(地下鉄)が通っている。長距離の移動は列車や長距離バス、飛行機などで。
カザフスタンのインターネット環境
首都アスタナや最大都市のアルマトイではホテルやカフェでWi-Fiが使える場所が多くなってきている。回線は遅め。インターネットカフェもある。
カザフスタンの習慣とチップ
基本的にはチップの習慣はないが、観光地のレストランなどでは外国人はチップを期待されることもある。
カザフスタンまとめ
近未来都市アスタナと最大都市アルマトイに代表される都会の街。荘厳な山々や湖や自然保護区といった大自然。カザフスタンは広い国土に多様な顔を見せる国だ。
英語も通じにくく観光産業はまだまだ発展途上なので、魅力的な場所があっても訪れるのが難しいことが多い。
各地の国立公園や自然保護区がもう少し訪れやすくなればカザフスタンへの旅行者も増えていくだろう。観光客が多くなり過ぎる前に訪れておくのもいいかもしれない。
それでは、よい旅を!