パラグアイの衛生(清潔さ)・食品安全性の世界ランクと注意事項
パラグアイの衛生ランク | |
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衛生状態 | 90位(189国中) |
食品安全性 | 55位(113国中) |
パラグアイの衛生データ
◆衛生状態:90位
しっかりした衛生施設(し尿処理等)を人口の何%が利用できているかのランキング。その国の衛生状態の目安になる。
ユニセフと世界保健機関(WHO)の共同監査プログラム(JMP)のデータと、それを元に作成されたindex mundiのImproved sanitation facilitiesランキングを参考にしている。
1位~17位はすべて評価が100点で同率1位。日本も1位。
パラグアイは90位。前後にはアゼルバイジャン(89位)とラトビア(91位)が位置している。
南米の他の国では、チリが30位、アルゼンチンやウルグアイが53位。エクアドルが98位で100位以下にブラジル、コロンビア、ペルー、ボリビアが続く。
パラグアイは90位で評価が88.6点。これは、人口の88.6%がしっかりした衛生施設を利用できているという意味だ。
さらに詳しく調べると、都市部が95.5点で、地方が78.4点となっている。都市部と地方部の差は大きい。
結局パラグアイってきれい? 汚い? 清潔なの?
首都アスンシオンは比較的清潔。それでも日本に比べると水準は大分落ちる。
首都といえどもインフラの整備はいまだ不十分で,大雨が降ると道路が泥水や汚水で溢れ,停電も頻繁に起こります。世界の医療事情 パラグアイ | 外務省
地方のインフラはもっと貧弱なので、都市部にくらべると衛生状態は悪いと考えておこう。
アスンシオンなら上水道は完備されてはいるが、水道水は飲まないほうがいい。煮沸して飲むかミネラルウォーターを飲むのがいい。
◆食品安全性:55位
Global Food Security Indexを元にしている、こちらはイギリス『エコノミスト』誌の調査機関が発表している食品の安全性のランキング。
- Affordability(値頃感)
- Availability(可用性)
- Quality&Safety(品質と安全性)
の3つの側面から点数が付けられているが、ここでは旅行者に最も重要なQuality&Safety(品質と安全性)に絞った順位を見ている。
パラグアイの順位は55位。ブルガリアが同率55位で、前後にはバーレーン(54位)とパナマ(57位)。日本は18位。
食品に関しては,肉・野菜類が豊富で通常のレストランで調理されたものであれば大丈夫です。路上や屋台で売られている食品は,不衛生な物が多く食中毒やA型肝炎感染の危険があるため,手を出さない方が賢明です。世界の医療事情 パラグアイ | 外務省
レストランでしっかりと火を入れて調理された食べ物ならば問題はないが、ストリートフードには注意!
以上のデータに私が実際に訪れた経験を加えて考え、当ブログたびずき!ではパラグアイの清潔さを3点としている。
首都アスンシオンは私もそれなりに見歩いたが、エリアによって衛生状態は大分違って見えた。治安悪めのスラム地域はやはり衛生状態も悪いようだ。
衛生に関してパラグアイで注意すべきこと
◆デング熱、チクングニア熱、ジカ熱(ジカウイルス感染症)、黄熱
いずれも蚊に刺されることで感染する病気。特に夏場の明け方と夕方が危険。症状は発熱を伴う発疹、頭痛、関節痛など。
蚊に刺されないよう長袖を着たり、虫よけスプレー・クリームといった忌避剤を使ったり、蚊帳を使ったりして対策しておこう。
◆都会での注意
上の方でも書いたが、路上や屋台で売られている食べ物には手を出さないのが無難。お腹を壊すだけならまだいいが、赤痢やA型肝炎に感染する危険性もあるので。
夏(12月~3月)のパラグアイは暑くて湿度も高い。気温が35℃に達する時もある。
熱中症にならないために、水分補給に気を配ろう。生水は飲んではいけない。煮沸した水かペットボトルの水を飲もう。
◆地方での注意
昆虫に注意。エキノコックス症やリーシュマニア症に感染する危険性がある。
都会に比べると野犬も多い。噛まれて狂犬病に感染しないためには、ぶらぶらしている野良犬には近寄らないこと。
狂犬病はコウモリからの感染も多いので、かわいいからといって触ったりしないよう注意しよう。
パラグアイの地方にいる時の問題として、医療施設の少なさも挙げられる。
辺縁地域においては,医師の診察を受診するために車で5~6時間走らなければならないところもまれではありません。世界の医療事情 パラグアイ | 外務省
良い病院などの医療施設は都会に集中しているようだ。緊急時は車では間に合わない場合もあるかも。