パラグアイの治安・安全の世界ランキングと注意すべき危険エリア
パラグアイの治安・安全データ | |
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外務省 海外安全HP | レベル1,レベル2 |
Travel.State.Gov | Level 1 |
Numbeo安全指数 | データ無し |
世界平和度指数 | 77位(163国中) |
★上記データは2019年1月22日時点のものです★
パラグアイの治安・安全データ
◆日本外務省のデータ
外務省の海外安全ホームページにパラグアイの危険情報が出ている(1月22日現在)。
レベル1:十分注意してください
アスンシオン市及び周辺都市,アマンバイ県ベジャ・ビスタ・ノルテ市,ペドロ・ファン・カバジェロ市,カニンデジュ県サルト・デル・グアイラ市,アルト・パラナ県シウダ・デル・エステ市,イタプア県エンカルナシオン市
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。
コンセプシオン県の一部,サン・ペドロ県の一部,アマンバイ県カピタン・バド市,アルト・パラナ県プレシデンテ・フランコ市
地図やさらなる詳細は海外安全ホームページの危険情報をご参照ください。
旅行者が特に注意すべきエリアについては、下の方で解説しています。
◆Travel.State.Govのデータ
アメリカ国務省領事局のTravel.State.Gov(英語)では、パラグアイ旅行の注意度(Travel Advisory)は『Level 1:Exercise normal precautions』となっている。
レベル1は4段階で最も低い危険レベル(日本もレベル1)。どんな国でも海外旅行にリスクはある。なので普通に用心してください、という状態。
ただし、特定地域に関して注意が出ている。
Amambay, Alto Paraná, Canindeyu, San Pedro, and Concepcion departments due to crime.
日本の海外安全ホームページにも載っていた『アマンバイ県、アルト・パラナ県、カニンデジュ県、サン・ペドロ県、コンセプシオン県』がアメリカ国務省領事局のページでも注意喚起されている。
これらのエリアを旅行する時はご注意を。
◆NUMBEO安全指数のデータ
世界最大級のデータベースサイトNUMBEO(英語)の安全指数(Safety Index)のランキングについて。
南米ではパラグアイ、ギアナ三国(ガイアナ、スリナム、フランス領ギアナ)がNUMBEO安全指数データの対象から外れている。
◆世界平和度指数(GPI)のデータ
世界平和度指数(GPI)のランキングでは、パラグアイは163国のなかで77位(日本は9位)。
結局パラグアイって危ない国なの? 安心して旅行できる?
そこまで危険な国ではないが、アスンシオンの一部のように警戒が必要な地域もある。
下記で紹介する危険エリアを避け、注意さえしていれば問題なく旅行できるだろう。
パラグアイで旅行者が特に注意すべき危険エリア
名前の似ている隣国ウルグアイに比べるとパラグアイの治安はやや悪め。
首都アスンシオンのチャカリータ地区(La Chacarita)
正式にはリカルド・ブルガーダ地区(Ricardo Brugada)

アスンシオン市内のパラグアイ川周辺の貧民街(通称「チャカリータ地区」)は,日中でも危険な地域とされているため,近づかないでください。これまで,邦人が殺害された事件や,古い旅行ガイドブック情報により同地区に入り込んだ日本人旅行者が窃盗の被害に遭った事件等も発生しています。外務省 海外安全ホームページ
チャカリータ地区(リカルド・ブルガーダ地区)の地図はこちら。
チャカリータ地区は、首都アスンシオンの貧民街。アルマス広場(Plaza de Armas)やウルグアージャ広場(Plaza Uruguaya)辺りが境界。
そこから北東のパラグアイ川沿いがチャカリータ地区になっている。このエリアは危険な地域。入り込まないように!
ほかにアスンシオンの街では、
- メルカドクワトロ地区(Mercado Cuatro)
- タクンブ地区(Tacumbu。刑務所がある。アスンシオン市の南西)
も治安が悪いといわれている。また旧市街(Centro)は日没後には売春婦が客を探していたりもする。驚かないようにご注意を。
こういった治安の悪いエリアを避ければ、アスンシオンはそこまで危険な街ではない。
私もカジノで遊んで深夜0時ごろ街を歩いたりしたが、街灯が明るい大通りを歩く分には特に問題はなかった(もちろん警戒はしていた)。
でもやっぱり夜間はタクシーで移動するのが無難だろう。
なおタクシー使用時には、メーターを使ってるのをちゃんと確認するか、乗る前に料金交渉を。
シウダー・デル・エステ(Ciudad del Este)

シウダー・デル・エステはブラジルやアルゼンチンの国境に近いパラグアイ第二の都市。携帯など電化製品を中心に何でも売られていて、ブラジルやアルゼンチンから安い商品を求める人達がやってくる。
ブラジルとアルゼンチンにまたがるイグアスの滝も近く、旅行者が通る機会も多い。
3国(パラグアイ、ブラジル、アルゼンチン)の国境が近いこの街は、密輸でも有名な街。禁制品や違法な品々も多く売買されているという。
不法出入国,麻薬取引,武器密輸といった行為にかかわるマフィア関連の事件が発生(2017年には警備会社が武装強盗に襲撃され約44億円の被害が出る事件も起きている)。
旅行者がこういう事件に巻き込まれる可能性は低いが、強盗やスリ、ひったくりは頻発しているので警戒は必要だ。
コンセプシオン県、サン・ペドロ県、アマンバイ県、アルト・パラナ県
コンセプシオン県とサン・ペドロ県にまたがる地域では、反政府武装グループ(パラグアイ人民軍(EPP)及び武装農民グループ)が活動しており誘拐や殺人といった凶悪犯罪に及んでいる。
コンセプシオン県、アマンバイ県、アルト・パラナ県はブラジル国境に接しており、麻薬組織同士の抗争に一般人が巻き込まれるケースもある。
特に観光地も無いこれらの県を訪れる旅行者はごく少ないかと思うが、万一訪れなければならない場合は最大限の注意を。
実際にアマンバイ県では日本人が射殺される事件も起きている。
2 近年,日本人が被害にあった例
アマンバイ県ペドロ・ファン・カバジェロ市内で,オートバイで近づいてきた何者かに射殺された。
外務省 海外安全ホームページ

パラグアイで特に注意すべきこと3つ
- 警官に気を付ける
- 信号を渡る時に気を付ける
- バイク(特に二人乗り)に気を付ける
1.パラグアイの警官には注意
パラグアイの警官は汚職で有名。呼び止められてID(日本人の場合はパスポート)の提示を求められ、難癖をつけてワイロを奪おうとする警官がいる。
IDの確認自体は警官の職務のうちだが、パスポートを完全に渡してしまうのは怖い(返して欲しければワイロをよこせ状態になる)。可能ならばパスポートのコピーで対応したい。
身の危険を感じるようならば、いくらか払ってしまうのも仕方ないと思う。命を大事に!
なおアスンシオンよりも、地方の方が汚職警官は多いようだ。私自身、アスンシオンで警官に絡まれて非常に鬱陶しい思いをしたが、ワイロは要求されなかった。
2.信号無視ドライバーに注意
『信号?何それ』とばかりに信号無視をするドライバーが多い。道路を歩いて横切る時は特に危険。
赤信号だから車はあそこで止まるはず、と思っているとひかれそうになるかも。
3.武装強盗バイクに注意
バイク、特に二人乗りのバイクには要注意。前の人間がバイクを運転。後ろの人間がパッと飛びおり荷物をひったくる、もしくは銃で脅して奪い取って逃げる。
こういったオートバイを使った武装強盗がよく起きている。ナイフや拳銃で武装していることが多いので、もし万一遭ってしまったら抵抗はするべきではない。殺されかねないので。
その他の注意
他にも、
- 人気のない場所、灯りがなく暗い場所はできる限り通らない。
- 高価なもの(財布・スマホ・カメラ等)を外から見えるようにしない。
- 女性が夜一人で歩かない。
- 手さげかばんを片手で持つ時は、荷物を持つ手を道路と反対側に
- ATMでお金をおろす時は、周りをよく見てから。銀行から出る時も気を付けて
- 見知らぬ人を安易に信用しない(知らない人に貰った飲み物を警戒なしに飲んだりしない)
こういった常識的な注意ももちろん必要だ。