ペルー旅行の魅力!おすすめ観光地や治安など7つの評価でまとめて紹介
ペルー共和国
(Republic of Peru)
見どころ | 5点 | マチュピチュやナスカ、アンデス | |
体験 | 5点 | インカ・トレッキングやアマゾン | |
治安・安全 | 2点 | やや悪い。注意必要 | |
食べ物 | 4点 | 肉類に加え魚介類もアリ | |
清潔さ | 3点 | 悪くない | |
人の良さ | 4点 | 良い。観光地は鬱陶しいのもいる | |
物価 | 4点 | 安い。マチュピチュ関連は高いが |
6,000メートル級の高峰が連なるアンデスの山、砂漠が広がる沿岸部、巨大なアマゾン川。ペルーには多彩な顔がある。また、マチュピチュに代表されるインカ帝国時代の遺跡が多く残る国。
ペルーの見どころ・観光地 5点
見どころは非常に多い。5点。
あまりにも有名ではあるが、ペルー1番の見どころといえばやはりマチュピチュだろう。有名になるだけの理由はある。だが、マチュピチュ以外にもペルーの見どころは多い。
ペルーの世界遺産
ペルーには世界遺産が12ヶ所ある(2019年1月時点)。
- クスコ市街
- チャビンの考古学地区
- チャンチャン遺跡地帯
- リマ歴史地区
- ナスカとパルパの地上絵
- アレキパ市の歴史地区
- 神聖都市カラル=スーペ
- カパック・ニャン アンデスの道
- ワスカラン国立公園
- マヌー国立公園
- マチュ・ピチュの歴史保護区
- リオ・アビセオ国立公園
1~8が文化遺産。9~10が自然遺産。11~12が複合遺産。
1のクスコ市街は、かってのインカ帝国の首都。マチュピチュ観光の拠点となる街。
2のチャビンの考古学地区は、ペルーの中部(やや北寄り)の町ワラス近郊の、チャビン文化の遺跡。
3のチャンチャン遺跡地帯は、ペルー北部トルヒーヨの街に近い、チムー王国時代の都市跡。
4のリマ歴史地区は、ペルーの首都リマ旧市街の歴史的エリア。
5のナスカとパルパの地上絵は、空の上から見なければその姿が分からないほど巨大な地上絵。コンドル、ペリカン、オウム、サル、クモといった地上絵がある。
6のアレキパ市の歴史地区は、首都リマに次ぐペルー第2の都市。白い火山岩でつくられた建物から、白い町(シウダー・ブランカ)と呼ばれる。
7の神聖都市カラル=スーペは、リマの北約150kmのスーペ川中流にある、紀元前2500年頃の古代アンデス時代の遺跡。
8のカパック・ニャン アンデスの道は、南米6ヶ国(ペルー、エクアドル、コロンビア、ボリビア、チリ、アルゼンチン)にまたがるインカ時代の道路網。
9のワスカラン国立公園は広大な(3400平方km)国立公園。ペルー最高峰ワスカラン山(標高6768m)をはじめ5000m級の峰が200ほどあり、100を越える氷河湖、30の氷河が点在する。
10のマヌー国立公園は、熱帯雨林に広がるペルー最大の国立公園。ジャガーやオオカワウソといった貴重な絶滅危惧種をはじめとして、多様な生物が生息している。クスコやリマからのツアー有り。
11のマチュ・ピチュの歴史保護区は、インカ帝国時代の都市遺跡。山すそから見えないその姿は空中都市と呼ばれる。
12のリオ・アビセオ国立公園は、ペルー北部サン・マルティン県にある国立公園。絶滅したと考えられていたペルー固有種ヘンディーウーリーモンキーが公園内で生息。なお、この国立公園は観光客には開放されていない。
マチュピチュ
奇跡的に残されていたインカ帝国時代の空中都市。自然と融合したマチュピチュ遺跡の姿は一生の思い出になるだろう。
マチュピチュの遺跡内ではあちこちにリャマやアルパカが歩いている。
人に慣れていて近寄っても逃げないのでモコモコの毛皮を触ったり、いっしょに写真撮影もできる。
私は山歩きが好きで、その意味でもマチュピチュは楽しめた。山を登り、山の上から空中都市の姿を見おろすのは爽快で気持ちいい。
マチュピチュ観光のルールとチケット・入場制限
- 【マチュピチュ観光のルール】
- ★遺跡内へはガイド無しでは入場できず、ガイドと共に行動しなければならない
- ★遺跡観光の時間は午前(6:00~12:00)か午後(12:00~17:30)。1枚の入場券でどちらかの時間帯しか観光できない
↑のルールが2017年7月から加わった。なお、再入場は不可。
『ガイド無しで個人で入れた!』という声もあるが、適当な係員に当たったのだろう。運が良ければそういうことも可能かもしれないが、ガイドと一緒に行くのが無難だ。
※DAINICHITRAVELのWebサイトによると午前と午後(もしくは次の日)のチケットを2枚買えば、合法的にガイド無しでのマチュピチュ観光が可能な様子。詳しくはリンク先を参照ください。
- 【マチュピチュのチケットと入場制限】
- ★マチュピチュ遺跡のみの入場→1日2,500人
(大人:70USドル 学生・子ども(8~17歳):41USドル) - ★マチュピチュ遺跡、ワイナピチュ山、月の神殿→1日400人
(大人:86USドル 学生・子ども(8~17歳):57USドル)
- ★マチュピチュ遺跡、マチュピチュ山→1日800人
(大人:86USドル 学生・子ども(8~17歳):57USドル)
※2018年6月時点。マチュピチュへの入場チケットは遺跡の前では購入できないので注意。
チケットの価格はずいぶんと上がってきている。観光客が減りでもしない限り今後も値上がっていくだろう。
マチュピチュ+ワイナピチュ山チケットは、ハイシーズンには数ヶ月前から予約が埋まることもあるようだ。
入場できる人数が少ないわりに人気が高い。私もチケットが取れなかった……
ツテのある旅行会社なら直前でも取れる(流してくれる?)との話も聞いたが、慣れない外国人には難しいだろう。早めの予約が必要だ。
なお、マチュピチュ遺跡+マチュピチュ山のチケットは前日でも購入することができた。
ワイナピチュは登っていないので比べることはできないが、マチュピチュ山からの景色も十分に素晴らしかった!
ワイナピチュ山はさらに良い眺めが見られるのだろうか? 次に訪れる時にはワイナピチュ山に登ってみたい。
マチュピチュへの移動手段
クスコからマチュピチュへは列車で移動するのが一般的だ。パッケージツアーや現地のオプショナルツアーを利用するのが、もっとも便利。
自分で手配して行く場合には、以下のような道筋になる。
クスコからマチュピチュへの行き方
クスコ
↓
鉄道駅(ポロイ駅orオリャタイタンボ駅)
↓
マチュピチュ村
↓
マチュピチュ遺跡
クスコからバスやコレクティーボ(乗り合いタクシー)やタクシーで鉄道駅まで行き、列車に乗ってマチュピチュ村へ。
マチュピチュ村からシャトルバスでマチュピチュ遺跡へ向かうという流れになる。帰りはその反対。
マチュピチュへの列車チケット
列車にはペルーレイルとインカレイルの2種類があり、ペルーレイルの方が本数は多くインカレイルがやや安めの値段設定になっている。
チケットの値段は乗車する日やチケット購入日によって変わる。
鉄道駅ではもちろん、空港やアルマス広場のオフィス、ペルーレイル、インカレイルのウェブサイトからもチケットが購入できる。手数料はかかるが旅行会社への依頼も可能。
ペルーレイルは、最も割安なエクスペディション、列車の上部がガラス張りで人気の高いビスタドーム、豪華列車のハイラムビンガムの3つのクラス。
インカレイルはプレミアムエコノミー、エクゼクティブクラス、ファーストクラス、プレジデンシャルクラス(チャーター便)の4つのクラスがある。
もっとも安いチケットで片道50USドル程度から。高いチケットでは400USドル以上のものもある。
空いている席があれば当日でも購入できるが、ハイシーズンは込み合うので早めの予約購入が良い。
クスコ→鉄道駅→マチュピチュ村へ
チケットを入手できたら次は鉄道駅へと向かう。ポロイ駅はクスコから近い。車で15分ほど。
オリャンタイタンボ駅はやや遠く、自動車で1時間半ほどかかる。列車の本数はオリャタイタンボ駅のほうが多い。
コレクティーボ(乗り合いタクシー)やバスは安いが、外国人にはルートが分かりづらい。
タクシーを利用するのがいいだろう。一人ではやや高いが、数人でシェアすれば安くつく。
ポロイ駅までは20ソル、オリャンタイタンボ駅までは70~80ソル程度。
ポロイ駅からマチュピチュ村までは列車の所要時間が3~4時間。オリャンタイタンボ駅からは1時間半ほど。列車への搭乗時にはパスポートの提示が必要。
大きすぎる荷物は持ち込めない。ペルーレイルでは小さなバッグ+縦・横・高さ157cm以下、5kg以下の荷物を1つ持ち込める。
マチュピチュ遺跡の入場チケットは遺跡の入り口では直接購入できない。クスコかマチュピチュ村のINC(文化庁)で購入しておくこと。
マチュピチュ村のINCは写真のアルマス広場のすぐそばにある。
マチュピチュ村の鉄道駅からマチュピチュ遺跡まではシャトルバスで約25分。
マチュピチュ遺跡内へ
マチュピチュ遺跡内は食べ物やペットボトルの持ち込みが禁止されている(私が入場したときには荷物チェックなど特に無かった。運がよかったのだろうか?)。
当たり前だがチケットは厳しくチェックされた。バーコードまできっちりチェックしていて厳重。
クスコ-マチュピチュ遺跡の往復の移動時間だけでも、7時間~10時間かかってしまう。
クスコからの日帰りだと見学時間もあまり長く取れず、ワイナポトシ山やマチュピチュ山を登るのも時間的に厳しい。
可能ならばマチュピチュ村で1泊はすることを勧める。
せっかくのマチュピチュなのでゆっくりしたいという方はスケジュールに余裕を持たせよう。
遺跡内を見歩くだけでなく、すこし高い場所からおちついて眺めるのも味わい深い。高い斜面から見おろすマチュピチュの風景はすばらしい。
ちなみにマチュピチュ山は1時間強で頂上までたどり着くことができた。ちょっとした山歩きだがそれほど厳しい行程ではない。
マチュピチュのトイレ
マチュピチュでは遺跡の入り口にトイレ(有料)がある。遺跡内にはトイレがないのでここで済ませておく必要がある。
世界的観光地なので清掃はよく行われているが、たくさんの人が利用するのでタイミングによっては汚いことも……
遺跡内でトイレにいきたくなった場合は入り口のトイレまで戻る必要があり、一度外へ出ることになる。
2017年7月からマチュピチュ遺跡への再入場は禁止されているが、「やむを得ない理由」がある場合は再入場が許可され、トイレの場合もOKのようだ(状況はよく変わるので現地では係員に確認お願いします)。
オプショナルツアーが便利!
マチュピチュ遺跡への入場料や、クスコ-マチュピチュ村の列車往復チケット、マチュピチュ村-マチュピチュ遺跡のシャトルバス等の費用は、観光地価格だ。
現地の物価に比べるとかなり高くなっている。オプショナルツアーの値段がやけに高く感じられるのは、これが原因だ。
自分達ですべて手配しても観光地価格なのは同じなので、費用的にはそこまで変わらない。オプショナルツアーに申し込む方が便利でオススメ。
クスコ
標高3399mの高地に位置する古代インカ帝国の首都。マチュピチュへの起点となる街。インカ時代の建物が多く残っており、歴史的な街並みを歩くのが楽しい。
クスコは標高の高い街なので、高山病にかからないよう注意しよう。到着初日は身体が空気の薄さに慣れていないので、激しい運動をしたり、アルコールを飲むのは控えたほうがいい。
観光客で賑わう中心部ではスリや置き引きに特に注意。アルマス広場のあるクスコ中心部から離れると観光客は少なくなり、静かな雰囲気を楽しむことができる。
一方、細い路地や静かで人気の無い場所は強盗被害に遭いやすい。十分警戒すること。首絞め強盗の被害も報告されている。
ナスカ
世界遺産のナスカとパルパの地上絵で有名な町。セスナに乗って、上空からナスカの地上絵を見物できる。フライト料金は人数やシーズンにより変動。
ナスカの地上絵のみのフライトは約35分間。ナスカとパルパの地上絵を両方とも見るフライトは約1時間のフライトになる。
地上絵フライトの価格は年々値上がりしている。ガソリン価格の上昇や、安全対策のためパイロットは二人搭乗することが義務付けられたためだ。
地上絵のフライトツアーを行っている旅行会社は、ナスカの町には星の数ほどある。路上でも客引きがよくツアーに誘ってくる。宿泊しているホテルで予約するのがもっとも無難だろう。
ワカチナ(Huacachina)
物語にでてくる絵に描いたようなオアシスの村。ワカチナは、砂山にかこまれた湖の村だ。首都リマから南東約308kmにあるイカの町から、車で約10分の場所にある。
本当に砂漠のオアシスそのもの。ここでは砂漠の砂山をバギーで走りぬけたり、サンドボードで滑ったりといったアトラクションを楽しめる。湖を見ながらのんびりゆったりとするのもいい。
ペルーの体験 5点
特にアクティビティがよりどりみどり。5点。
マチュピチュへの道を長時間かけて歩くインカ・トレッキングは、ペルーならではのアウトドア。1泊2日~4泊5日のトレッキングでは、高山の美しい山道を歩く。
インカトレイルを歩き、巨大なマラス塩田が有名なウルバンバ谷、オリャンタイタンボ遺跡、レインボーマウンテンといった名所旧跡を巡る。
高山ツンドラ、雲霧林、インカの遺跡跡、トンネルと、アンデス山系の多様な魅力を肌で感じ取れる行程だ。
近年はトレッカーの人数が制限されている。そのため乾季のハイシーズン(5月~9月)は数ヶ月前から予約が埋まってしまう状況も。
最高の時期にインカ・トレッキングを体験したいなら、かなり前からの予約が必要だ。
インカ・トレッキング以外にも、マチュピチュまでの自転車ツアー、ラフティングツアー、ジップラインツアーを行う旅行会社もある。
マチュピチュ以外にも、ペルー最高峰ワスカラン山(標高6768m)をはじめとしたアンデスの山々でも、登山やトレッキングやハイキングが楽しめる。
他にも
- ●アマゾンツアー(世界遺産マヌー国立公園など)
- ●コンドル・ウォッチング(コルカ渓谷)
- ●ボートツアー(チチカカ湖。航行可能な湖の中では世界最高所)
- ●アンデス伝統のフォルクローレ音楽
などペルーのアクティビティは豊富。
ペルーの治安・安全 2点
ペルーの治安はやや悪い。2点。
マチュピチュ村やその周辺は観光客で賑わっているので危険は少ない。クスコも基本的には観光客が多いので安全だが、中心街から離れていくとだんだん人が少なくなり、犯罪にも遭いやすくなる。
夜道や狭い路地には特に注意。
私が長距離バスに乗った時には空港のような荷物チェックのゲートに加え、指紋の採取まであった。とても厳重。それだけ犯罪が多いということだろうか。
また、ストライキでバスの時間が大幅に遅れることもあった。余裕をもったスケジュールが必要だ。
ペルーの交通マナーは悪い。自動車の運転手は歩行者のことをあまり考えておらず、信号無視も多い。横断歩道を渡るときには注意が必要。地元の人の動きを見て、同じように行動するのが安全。
クスコ、マチュピチュ、チチカカ湖畔の町プーノ。これらの観光地は標高が3000メートル以上にもなるので、高山病にかかりやすくなる。高地に慣れるまでは激しい運動やアルコールは控えよう。
ペルーでは狂犬病も根絶されていない。野犬もいるので近づかないように。
外務省の海外安全情報では、マチュピチュなど主要な観光地に危険情報は発令されていない(2018年6月時点)。
しかし、ペルーの一部地域にレベル1(十分注意してください)~レベル3(渡航は止めてください:渡航中止勧告)の危険情報が発令されている。観光地以外を旅行する際には確認しておこう。
首都リマにもレベル1の危険情報が発令されている。リマはクスコやマチュピチュに比べても治安が良くないのは確か。特に貧困層が集まるエリアに迷いこまないように。
また、リマ国際空港(ホルヘ・チャベス空港)から市街地への幹線道路でも強盗が発生している。ツアー参加でない方は送迎を頼むのがいい。
デモやストライキに巻き込まれるのも危険なので、そういった雰囲気、騒動からは距離をとること。
ペルーの食べ物 4点
ペルーの『食』はボリビアに似ている。ただペルーは海に面しているので、沿岸部では新鮮な魚介類も味わえる。4点。
主食は南米原産であるジャガイモ中心で、フライドポテトが料理によく付いてくる。
また、トウモロコシやお米もよく食べられている。お米が好きな日本人には嬉しい。
肉類は鶏肉や牛肉、山羊肉のほか、アルパカ肉やテンジクネズミの肉も食べられる。
ペルーの料理といえば、ロモ・サルタード。牛肉、たまねぎ、トマト、フライドポテトをしょうゆで味付けして炒めた料理だ。
しょうゆを使っているだけあって、日本人にも馴染みやすい味。
そのほかにはアンティクーチョ(牛の心臓(ハツ)の串焼き)、セビーチェ(新鮮な魚介類のマリネ料理)、トゥルチャ(マス)の焼き物、3000種類ものジャガイモを使い分けて作るジャガイモ料理などがある。
軽いスナックには中南米でよく食べられるエンパナーダ(トウモロコシ粉の生地で包んだひき肉や玉ねぎを揚げたもの)が定番。
飲み物では、日本でも『太陽のマテ茶』で知られるようになってきたマテ茶、コカ茶、黄色い炭酸飲料インカコーラ、リモナーダ(レモネード)など。
アルコールでは、ピスコ(ブドウの蒸留酒)、ピスコのカクテル・ピスコサワー、各種のビール(クリスタル、タカマなど)がある。
ペルーの清潔さ 3点
衛生状態はそこまで悪くない。3点。
水道水は飲まないこと。おなかを壊す原因になる。ペットボトルの水を飲もう。
歯を磨くくらいなら問題ないが、おなかが弱い人は念の為ペットボトルの水を使って磨くのがいい。
首都リマ周辺は、5月~11月は曇りの日が多い。この時期は排気ガスや霧が合わさりほこりっぽくなり、呼吸器系の疾患が増加する。
呼吸器系が弱い、のどが腫れやすい人はマスクを持っていくなどで自衛しよう。
ペルーの沿岸部では魚介類のマリネ料理セビーチェを食べる機会もあるだろう。
生の魚介類を食べる時には新鮮な素材が使われているレストランで食事しよう。A型肝炎のリスクがある。
繁盛していて客の入れ替わりが激しいレストランなら問題ないだろう。
ペルーのトイレ
空港やバスステーション、鉄道駅ならトイレはたいていある。
空港内のトイレは無料だがバスステーションや鉄道駅は有料(0.5ソル~1ソル)が多い。
それ以外の場所では公衆トイレは少ない。ホテルやレストランでしっかり済ませておこう。
お腹を壊したときには
ペルーの衛生状況はそこまで酷くはないが『料理に使われる水が身体に合わない』『きつい日程で疲れが溜まる』といった理由で体調を崩すこともある。体調を崩すと下痢にもなりやすい。
軽い下痢ならば問題はなく、水分を多くとって出す物を出していれば治る。下痢止めは長距離移動をしなければならない時など、どうしても必要な時のみ服用するのがいい。
ただ『1日に10回以上トイレに駆け込む!死ぬ!』といった場合は病院へ。細菌性の下痢や赤痢の可能性がある。
首都リマやクスコなら英語が通じる病院がある。英語が不安なら日本語の話せるガイドを雇って病院に行こう。
ペルーの人と言葉 4点
4点。観光地のペルー人は鬱陶しいときもあるが、多くのペルー人は南米的な気性でノリが良く、親切な性格の人が多い。
ただ、治安はそこまでよくはない。ほどよい警戒心は必要。
悪:強引な客引きは勘弁
ナスカのような超観光地では客引きが相当に鬱陶しい。
声のでっかい中年の男たちが「行こうぜ行こうぜ!」と強引にツアーに誘ってくる。恐怖を感じる人もいるかもしれない。私自身けっこう怖かったし。
こういう輩には興味を示したそぶりも見せず無視するのがいちばん。
良:快く道を教えてくれるのって、本当にうれしい
ペルー北部ピュウラの町。ITSSA(ペルーのバス会社)のバスステーションでバスの出発を待っていたとき、ペルー人の家族に親切にしてもらった。
「どこから来た?」「どこへ行く?」「じゃあこのバスだな!」などと、好奇心まじりではあったが世話を焼いてくれた。人懐っこいおじさんだったな。
バスステーションでは一見冷たい感じの女性スタッフが、バスの出発時間にわざわざ私を呼びにきてくれたりもした。助かります。
クスコで市バスに乗って中央バスターミナルへ行こうとした時には、どのバスに乗ればいいのか全然わからなくなった。
バス停で待っていた少年につたないスペイン語とジェスチャーで尋ねてみると、こころよく教えてくれた。バスから降りるときには別のペルー人青年に助けてもらった。
クスコの市バスは外国人には大変分かりにくい。教えてもらわないと無理だったな。助かった。
ホテルのスタッフ、レストランやカフェ、雑貨店の人たち……。ペルーはおおむね感じ良い人たちが多かった。
英語は観光地ならそこそこ通じる。メインはスペイン語
公用語はスペイン語。スペイン語の他に、ケチュア語、アイマラ語なども話されている。
マチュピチュのような世界的観光地なら、英語も通じやすい。しかし観光地から離れると、英語はあまり通じなくなる。多少のスペイン語を覚えておくのがいいだろう。
- オラ(やあ! こんにちは)
- グラシアス(ありがとう)
- クアント クエスタ?(いくら?)
少なくとも、この3つだけでも覚えておこう。
日本語は観光地でなら通じる場合もあるが、基本的には通じないと思っておくのがいい。
ペルーの宗教
キリスト教(ローマ・カトリック)が約90%。そのほかは、大地の神パチャママや天の神パチャカマックなどを信仰する、土着の宗教がある。
ペルーの物価とお土産 4点
物価は安い。4点。
ペルーの通貨と両替
通貨はソル(S/.)。通貨コードはPEN。
1USドル=約3.33ソル。1ソル=約33円(2019年1月時点)。
2015年12月15日まではヌエボ・ソル(S/.)が正式名称だった。補助単位はセンティモで、1ソル=100センティモス。
両替は銀行(Banco)や両替所(Casa de Cambio カサ・デ・カンビオ)、ホテルなどで可能。
銀行は営業時間が短く待ち時間も長くなりがちなので、カサ・デ・カンビオが便利。
日本円は両替できない場合が多い。現金はUSドルを持っていこう。
額面が大きい札(200ソル札や100ソル札)はお釣りが無いため受け取ってもらえない場合も多い。小さい札やコインを多めに用意しておくと役に立つ。
リマやクスコといった大きめの街ならATMも大抵は設置されている。町中で見かけない場合も大きな駅やバスステーション内に設置されていることがある。
PlusやCirrusのマークが付いた国際キャッシュカード、デビットカードなどで、現地通貨を直接引き出すことができ便利。
ただし、ATMは利用手数料を取られる場合が多い(手数料はATMにより異なる)。ATMを利用するときは安全のため周囲の状況に気を配ること。
クレジットカードが使える場所も増えてきている。ブランドはVISAがベスト。
ペルーの物価
世界中の情報を集めているデータベースサイトNUMBEOによると、ペルーの生活コスト(家賃を覗く)は日本より58.63%、家賃は47.69%低いという結果が出た。
ただしこの数字は国全体をみた数字だ。都会と田舎とでは差が大きい。
世界的観光地であるマチュピチュ村(旧アグアス・カリエンテス)のはペルーの中でも物価が高めだ。
ペルーの飲み物・食べ物の値段
ペットボトルの水が50円~、コーラが60円~、スタンドの安いサンドイッチが40円~(地域や購入場所によって値段は上下する)。
地元のペルー人が集まるような食堂なら、200円~程度から食事がとれる。メインの肉、主食(ごはんやポテト)、スープのセットが多い。
綺麗なレストランや観光客が集まるオシャレなカフェなら値段はもっと高くなる。
お高めのレストランでは会計の際にサービス料10%が加えられる(メニューの料金に含まれている場合もある)。
会計にサービス料が含まれていない場合は、料金総額の5%~10%をチップとして渡す(大衆食堂などでは必要ない)。
ペルーの宿泊料金
リマやクスコなら幅広い宿泊施設が揃っている。
Hostalのような安い宿泊施設やドミトリーのベッドなら600円程度から宿泊が可能。
2000円程度出せば、広くはなくとも快適でこぎれいな部屋に泊まれたりする。
世界的に有名なチェーンホテルならリーズナブルな3つ星級のベストウエスタンホテルや、JW マリオット、ヒルトン、ノボテルといった高級ホテル(数万円~)がリマやクスコにある。
ペルーのショッピングとお土産
ペルーでショッピングするなら、南米らしさあふれるアンデスの手作り雑貨がお得に購入できるのでオススメ。
南米特有のかわいい動物、アルパカの体毛を使ったニット製品や織物もお買い得。
アルパカ以外にも、リャマやビクーニャ、グアナコといった動物の毛製品も購入できる。
他にもナスカの地上絵やマチュピチュ、リャマやアルパカをモチーフとした置物もよく見かけた。いかにもペルーらしいお土産だ。
アンデスの高地で栽培されるキヌア、チアシード、アマランサスといったスーパーフードも手軽に購入できるが、日本に持って帰るなら植物検疫カウンターで輸入検査が必要になる。
音楽が好きな人なら、南米の音楽フォルクローレの楽器、ケーナやサンポーニャもいいお土産になるだろう。
ペルーに行くなら泊まりたい!おすすめホテル
ベルモンド パラシオ ナザレナス (Belmond Palacio Nazarenas)
オリエント急行(オリエント・エクスプレス)で知られる、ベルモンド社(旧オリエント・エクスプレス・ホテルズ)が運営するクスコ有数の高級ホテル。
僧院と宮殿を数年かけて修復した歴史的な建物がホテルになっている。
インカ時代の石造りの壁で囲まれたいかめしい外観とは逆に、中にはクスコ初の屋外温水プールやスパといったモダンな設備が整っている。
各部屋には酸素供給システムが導入されており、高山病対策も万全。さらにはプライベートバーや、24時間執事サービスまでもがある。
ホテルのレストラン・センソでは地元の食材を使ったアンデス料理の他にも、多くのアラカルト・メニューがあり、個人の好みに合わせた味付けにも対応してくれる。
スタッフに関しても、細やかな心配りのサービスが評判だ。
マチュピチュ遺跡に隣接する唯一のホテル、ベルモンド サンクチュアリー・ロッジも同じベルモンド社の運営するホテルだ。
こちらのホテルは遺跡に隣接しているので、観光客がまだ少ない早朝からマチュピチュを見に行くことができる。
ペルーのおすすめオプショナルツアー
フリープランの旅行でマチュピチュを訪れる時には、クスコからマチュピチュ観光のオプショナルツアーを利用するのが最も便利。
日帰り~1泊2日で、日本語or英語ガイド付きのオプショナルツアーがクスコから出ている。
ペルーの基本情報:費用、アクセス、服装、チップ他
ペルーってどこにある国?
コロンビア、エクアドル、ブラジル、ボリビア、チリと国境を接する。
ペルー旅行の費用(旅費)はどれくらい?
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ペルーへのアクセス
日本からはペルーへの直行便は無い(2019年現在)。アメリカのロサンゼルスやマイアミ、アトランタやヒューストンなどで乗り継ぐのが一般的。
乗り換えの時間も含めると所要時間は25時間以上。
ペルーへの入国・時差
観光目的ならペルー入国に事前のビザ取得は不要(最大183日の滞在まで)。入国時に観光ビザが付与される。
ただし滞在許可日数は入国管理官の判断によるので、必ずしも183日とは限らない。長期滞在したい場合はイミグレーションの入国管理官に希望を伝えるべき。
パスポートの残存有効期間にも注意。トラブルを避けるため6ヶ月以上の有効期間は残しておきたい。
北米経由の飛行機でペルーに入国する場合、ペルーでの滞在日数にプラスして6ヶ月以上の有効期間が求められる場合がある。
日本との時差はマイナス14時間。日本が夜7時(19:00)の時、ペルーでは早朝5時(5:00)。
ペルーの気候と服装
ペルーの国土はコスタ(海岸地帯)、シエラ(山岳地帯)、セルバ(森林地帯)と大きく3つに分けられ気候も異なる。
マチュピチュの絶景を堪能したいのなら、ベストシーズンは5月~9月。ペルーでは比較的寒い季節。
マチュピチュは標高が2000メートルを超える高地なのでさらに寒くなる。フリースやダウンジャケットのような軽くて暖かい防寒具を持っていこう。
セルバのアマゾン熱帯雨林を訪れる場合も5月~9月の乾季がいい。
乾季は気温が高くなるのがネックだが、雨季の多量の雨・大量の蚊のことを考えれば乾季の方が断然いい。
首都のリマなどコスタの海岸地帯をメインに訪れるのなら、11月~4月のほうが晴天の日が多く旅行しやすくなる。
ペルーの電気事情
ペルーの電圧は220Vで60Hz。電圧が日本と異なるので、海外対応の家電製品でなければ使用できない。コンセントの形状はA型とC型、SE型が多い。
日本のコンセントとは形式が異なるので、マルチ電源プラグや変換プラグを持っていくのがよいだろう。
最近のスマホやデジタルカメラなら大抵は海外の電圧に対応している。コンセントとプラグの形さえ合えば、充電も可能(念の為マニュアルを確認しておこう)。
ペルー国内の交通
ペルーでの国内長距離移動はバスか飛行機になる。バスは値段によってグレードが分かれており値段も大きく変わる。
食事やWi-Fi、トイレ、映画が見れるディスプレイとヘッドホン、180度倒せるリクライニングシートまで付いたデラックスバスから、座席のみのボロいバスまでさまざま。
高級バスは搭乗する前に荷物のチェック、指紋の確認までなされたりする。
飛行機はラン・ペルー航空やスター・ペルー航空などが、主要都市を結んでいる。
クスコ・マチュピチュ間は観光客向けの列車が運行されている。数は少ないがチチカカ湖畔の町プーノとクスコを結ぶ列車も運行されている。
町中での移動手段としてはタクシーがもっとも便利。メーターは無いので交渉が必要。
タクシー乗車前に行き先と料金をはっきりと決めること。おつりが無い時のために小さいお金も持っておこう。
リマやクスコのような大きい街なら市バスも走っている。だが路線をしっかり把握するのは旅行者には難しい。
もしバスを利用するなら事前にホテルなどで、どのバスに乗ればいいのか尋ねておくのがいいだろう。
ペルーのインターネット環境
大きな街ならホテルやレストラン・カフェなどで無線LAN(Wi-Fi)が使える場所が多い。地方の小さい町や村でも使える場所は増えてきている。
ペルーの習慣とチップ
元々はチップの習慣はなかったが、世界中から観光客が訪れ観光業が盛んになってきたことで習慣が根付いてきている。
高級ホテルで荷物を運んでもらったときなどは1~5ドル程度。高級レストランでは、料金総額の5~10%程度。
ペルーまとめ
マチュピチュは死ぬまでに1度は見ておきたい。それは間違いない。
マチュピチュ以外にも、美しい古都クスコ、ナスカの謎の地上絵、砂漠に囲まれたオアシス村ワカチナ、6000メートルを超えるアンデスの山々、世界最大のアマゾン川と、見どころに事欠かない。
地元ペルーの陽気な人たちが楽しい旅行をより思い出深くしてくれる。
ペルーは日本から距離が離れているので気軽に訪れるのは難しいかもしれない。
それでも飛行機を使ってマチュピチュを訪れるだけなら1週間以内でも旅行は可能だ。ぜひ一度行ってみてほしい。
一生モノの思い出になる事うけあいだ。
それでは、よい旅を!