この記事では、
- ●大富豪(大貧民)の英語の呼び方、各国のローカルルール、ゲームの発祥
について書いています。
UNOは世界80ヶ国で1億5千万個以上が販売されているという(wiki情報)。
ウノは日本語でもウノだし、英語でもUNO。イタリア語のウーノ(数字の1)が元になってるようで、おおまかな呼び方は変わらない。
しかし、他のトランプゲームは日本と海外で呼び名が異なる。その中でも私がびっくりしたのが大富豪(大貧民)だ。
初めて呼び名を知った時には「そんな呼び方なのかよ!」と笑ってしまった。
大富豪(大貧民)を英語ではこう呼ぶ
タンザニアでキリマンジャロをイスラエル人、ポーランド人、ニュージーランド人と一緒に登山していた。
一日目の夜にカードゲームをする流れになり「Assholeをしよう!」ということになった。
その時の私はこの名前を知らなかったので、ゲームを始める前は「Asshole? 一体どんなゲームなんだ???」と頭の中がクエスチョンマークで一杯になっていた
Assholeって名前はちょっとさすがに酷すぎない? どんなゲームだよ……? そして実際にやり始めるとすぐに、大富豪のことだと分かった。
Asshole(アスホール)は直訳するとケツの穴
Assholeはかなりお下品な言葉だ。人前で使わないこと推奨。うかつに使うとヤバいです。
ケツの穴から転じて「嫌なやつ、くそったれ、ろくでなし」といった意味で使われる。
本当に汚い言葉なので通常の会話では使っては駄目。冗談でも使うとヤバイ。気心の知れた者同士ならいいかと思うが……
Asshole、世界各国のローカルルール
Assholeでは、ゲームが終わって1位が大富豪(President)、最下位が大貧民(Asshole)となる。
大貧民は次ゲームの開始時に大富豪へ最強のカードを二枚渡し、大富豪は何でも好きなカードを大貧民に2枚渡す(大抵は一番弱いカード2枚)。
このあたりのルールは日本の大富豪と同じだが、いくつか知らないローカルルールもあった。
- ●ジョーカー1枚で2枚組み、3枚組みのカードにも勝てる
- ●場に出ている数字と同じカードを出すと、一人順番を飛ばす(2とジョーカーは無理)
世界中に色々なアスホールルールがあるのだろう。
なお私が育った大阪ではこのゲームは大富豪と呼ばれていたが、Asshole=大貧民なので日本語のこのゲームも「大貧民」の方が正しいのかもしれない。
大富豪って名前で親しんできた自分としては、はなはだ不本意だけれど!
Asshole以外の大富豪(大貧民)の呼び名
『Asshole』という呼び方がポピュラーではあるが、このゲームは『President』とも呼ばれている。さすがにAssholeは言葉が汚いし、こちらが正式名称だろうか?
『Asshole』と『President』が日本の大貧民と大富豪の関係と同じようで面白い。
他にはイギリス英語ではArseholeと綴ったりもするし、以下のように呼ばれることも有るようだ。
- Scum(人間のクズ)
- Rich Man Poor Man(金持ちと貧乏人),
- Bum(浮浪者)
- Landlord(地主)
- Emperors and Scum(皇帝とクズ)
- Root Beer(ルートビア。アルコールを含まない炭酸飲料)
- Butthead(大バカ者)
- Capitalism(資本主義)
- Warlords and Scumbags(将軍と糞野郎)
- フランスでは、Trouduc or Trou du Cul
- ドイツでは、Einer ist immer der Arsch
- ハンガリーでは、Hűbéres (vassal)
- オランダでは、Sluitspieren or Klootzakken
Assholeの発祥
英語のページを調べたところ、Assholeの原型になるゲームは中国が発祥のようだ。中国にはAssholeに似ているゲームがたくさんあるらしい。
ただ、現代のAssholeは直接的には日本の大富豪(大貧民)が元になっている、という意見も見られる。
大昔の中国で原型が作られ、日本で今のような形に進化し、欧米にも広がったという感じだろうか?
もしそうなら一体どんな人が日本からヨーロッパに広めたんだろう。インターネット上には「この人が広めた!」っていう情報は無いので、草の根で広がったのだろうか。
まぁ大富豪(大貧民)は面白いもんな。そりゃいつかは広まるよな!
この記事を書くにあたって、以下のサイトを参考にしました。
Wikidepia:President (card game)
賭ケグルイ(仮)
余談ですが賭けグルイ(仮)という漫画の3巻で『大富豪VS大貧民』やローカルルール(革命、階段、縛り、激縛、オーメン、クーデター……)が沢山出ていて面白かった! おすすめ。