この記事では、
- ●ベルギーのブリュッセルで泊まる所が無く、とある施設で一晩過ごした体験
について書いています。
結構前(2009年)の話だけど、今でもこの施設はありますよ。オススメはしませんが。
あの場に入っていった私が悪いんですが、アグレッシブな人は苦手……
ベルギーってどんな国?
ベルギーは西欧(西ヨーロッパ)にある立憲君主制の国家。ベネルクスの一国。首都はブリュッセル。
フランス、ルクセンブルク、ドイツ、オランダに接し、ドーバー海峡を挟んでイギリスとも近い。
日本ではベルギービールやゴディバのチョコレートなどが知られている。EU本部が置かれていることも有名だろうか。
日本の中国地方と比べてちょこっと小さいくらいの大きさ(ベルギー:30,528 km2に対し、中国地方:31,922 km2 )の小さい国だ。
初めてのブリュッセル。宿が見つからない
私が初めてブリュッセルを訪れた時、もうとっくに日は落ちて暗くなっていた。
駅周辺でホテルを探したのだけれど、部屋が全然空いていない(ホントは空いてるのに嘘つかれていた可能性もある)。
どうしようかと途方に暮れていたら、この看板が目に入った。
club3000。
どうもシネマやサウナが併設されている大人向け施設のようで、24時間オープン。
シネマの座り心地の良いイスで眠っていればいいかな、と藁にもすがる思いで中に入った。
……改めて今写真を見たら『for gentlemen only』ってちゃんと書いていたんだなあ。当時は入るまで気づかなかった。
club3000に入るとそこには……
中に入るとAVがいっぱい置かれていた。普通のAVもいくらかはあったのだが、大部分は男と男のもの。
ここでようやく私も気づいたが、他にアテも無いので中に入っていった。
受付はしなっとした感じの黒人男性。雰囲気の柔らかい人だった。
12.5ユーロ(約1500円)でシネマとサウナが使えるという(現在はもっと値上がっていると思う)。安い。
受け付けの男性に「自分はゲイじゃないけど大丈夫? いいの? 危なくない?」と聞くと「大丈夫だよ」と優しく答えてくれた。
一抹の不安を感じつつ中に入ってみる。中では3種類の映画が別々に上映されていた。
そのうち1つは男×女。他の二つはちらっと見ただけだが、ガッチガチの男×男。
1つだけでも普通のAVが上映されていてよかった……。男×男のほうにはとても行けない。こっちの男×女の方ならまあ大丈夫だろう。
club3000シネマでの一夜
観客はまばら。数人の紳士がいるのみ。席の座り心地は良好。
すぐには眠れなかったので画面をボケーっと眺めていたら、隣席におじさんが座ってきた。
他にもいっぱい席空いているのに、私のすぐ隣に。
……フトモモにタッチしてきた。やっぱり。皆フトモモからタッチしてくるよね。そういうルールでもあるのかなあ。
『いや、自分はストレートなんで。ゲイじゃないです』といっても通じない。英語が通じてない? 自分の英語が下手なだけ?
タッチがどんどんエスカレートしてきそうだったので、手でガード。
『No!』『ダメ!』とジェスチャーで示す。
「Chinese?」違う。Japaneseだ。とにかくNo!
けっこう、しつこかった……。無理って言ってるのに。初対面なのに積極的なもんだなあ。
やっぱり場所が場所だからか。やっぱここ、そういう場所なのか。
なんとか追い払うことはできたけど怖くて眠れない。眠っているうちにヤられかねない。なので、なんとか起き続けた。
しばらくは何事もなかったのだけど、また新たなおっさんが隣に座ってきた。今度はかなり太ったおじさん。
このおじさんは前のヤツよりさらに積極的で、首筋を触ってきたり私の手に握らせようとしてきたりする。
いや、無理無理。でもさかんに握れ握れとうながしてくる。いや、ノンケなんだって。
本当に積極的で、ぺろんとモロ出しでせまってくる。トイレを指差して誘ってくる。
自分はストレートだし、こんなでっぷり太ったおじさんとなんて嫌すぎる。出っ張った腹を突いて追い返した。
場所が場所とはいえ、なんて積極的なんだ……。他にも人居るのになあ。よく丸出しにできるなあ。
おじさん以外にもサウナを使った人たちとか、普通に全裸で歩いてるんだよなあ。
さっき追い返した太ったおじさんは他の人を誘ってトイレに入っていった。
……出てくるのやけに早かったな。相手は誰でもいい感じなのかねえ。
そのあと後ろの席でカップル(両方男)がコトを始めていた。
そしてこの二人を年配の紳士が必死になって覗いていた。
あの紳士はもう年をとりすぎて自分ではできなくなっていたのだろうか。それとも相手がいなかったのか。
AVがメニュー画面でリピートしていたので、受付の兄ちゃんに頼んで進めてもらった。
さすがにまったく同じシーンを延々と繰り返すのは辛い。
午前3時。ようやく大人しくなってきた
午前3時を過ぎた。さすがに眠いのだろうか? 周りも大人しくなっていた。時折人がくるが自分には絡んでこなかった。
段々とリラックスしてうつらうつらと舟をこいでいたら、いつのまにか隣に男が座っていてビビった。
何にもなかったけどメッチャ驚いた。起きた瞬間荷物の心配をしてしまったが、貞操の心配をするべきだったと思う。
掃除のお兄さんもゲイなのかな。時々様子を見に来るお兄ちゃんはなんなんだろ……。
そのうち意識が落ちて、気がついたら終わりの時間になっていた。5時半ごろ。
入ってきたときの入り口が閉まっていたので、バスローブの紳士達がPCをいじっている部屋を通りすぎ、裏口のようなところから出してもらった。
受付の兄ちゃんは最後まで柔らかい物腰で親切だったな。ありがとう。おかげで無事に?朝まで過ごすことができたよ。
サウナもちょっと入ってみたかったのだけど、さすがに怖くて突っ込めなかった。臆病者です。
外に出ると朝の空気が気持ちよかった。中は空気とか色々こもっていたから……。さわやかな朝だ。
泊まる所が他になければアリかも? 自己責任で
こうしてブリュッセルの一夜を過ごした。ホテルが全部埋まっているならこういう場所で一夜を明かすことも可能だ(男性のみ)。
人には絶対に勧めないけれど。中では何が起こってもおかしくないし。
まあ、さすがに強引にヤられるってことはないと思う。大声出したら誰か駆けつけてきてくれると思うし。
とはいえ私が場違いだったことには間違いないので、なるべくこういうことは慎みたい。
なおこのClub3000はベルギーの首都ブリュッセルのブリュッセル南駅近くにあります。立地良し!
1993年から営業している老舗のクラブ。公式ウェブサイトもあり。