コロンビア旅行の魅力!おすすめ観光地や治安など7つの評価でまとめて紹介
コロンビア共和国
(Republic of Colombia)
見どころ | 4点 | 見どころ多い。あと一声! | |
体験 | 3点 | ポテンシャルは凄く高い | |
治安・安全 | 2点 | 治安は改善してきているが…… | |
食べ物 | 4点 | お米!おいしい! | |
清潔さ | 3点 | 問題ないレベル | |
人の良さ | 4.5点 | ラテン!おおらか!好き! | |
物価 | 3.5点 | 安め |
出典:外務省海外安全ホームページ(http://www.anzen.mofa.go.jp/attached3_master/BlankMap_District_6.pngの地図を加工し作成)
★コロンビアってどんな国? なにが有名?
南米北西のコロンビアは、
- サッカーコロンビア代表
- コロンビアコーヒー
- 宝石のエメラルド
- 内戦、ゲリラ、麻薬組織
などが日本では有名だ。
50年以上続いていたコロンビアの内戦は2016年に和平合意が結ばれたが、先行きはまだまだ不透明。とはいえ一部地域を除けば危険な国ではなく旅行もできる。
巨大な国土(フランス+スペイン+ポルトガルと同等のサイズ)には多様な地形が広がっている。
アンデスの高山、アマゾンのジャングル、カリブ海のビーチリゾートやコロニアルな建築物…… ラテンの国らしく親切でノリの良い人も多い。コロンビアは魅力にあふれる国だ。
コロンビアの見どころ・観光地 4点
コロンビアの世界遺産
コロンビアには世界遺産が9つある(2019年現在)。
- カルタヘナの港、要塞群と建造物群
- サンタ・クルーズ・デ・モンポスの歴史地区
- ティエラデントロの国立遺跡公園
- サン・アグスティン遺跡公園
- コロンビアのコーヒー産地の文化的景観
- ロス・カティオス国立公園
- マルペロの動植物保護区
- チリビケテ国立公園 ジャガーのマロカ
- カパック・ニャン アンデスの道
1~5は文化遺産。6、7は自然遺産。8は複合遺産。9はアルゼンチン、エクアドル、チリ、ペルー 、ボリビアと共同の文化遺産。
1のカルタヘナの港、要塞群と建造物群は、スペイン人に「インディアスの真珠」と賞賛された港街・カルタヘナに残る建造物群。
カルタヘナはコロンビア屈指の観光地で「コロンビアで最も美しい港街」と言われるほどの場所。
2のサンタ・クルーズ・デ・モンポスの歴史地区は、コロンビア北部ボリバル県の街モンポスに残るコロニアル洋式の街並み。鐘楼が美しいサンタ・バルバラ教会が名高い。
3のティエラデントロの国立遺跡公園はカウカ県に残る考古学的価値の高い遺跡。600年~900年代の地下埋葬室が100ヵ所ほどある。
4のサン・アグスティン遺跡公園は首都ボゴタの南西約350kmにある遺跡群。特徴的な石彫でよく知られる。メインの遺跡だけでも30ヵ所ほどあり、その規模は南米最大級。
5のコロンビアのコーヒー産地の文化的景観は、コロンビア西部アンデス山脈の西・中央部にある6つの農業景観。100年以上続く高品質なコーヒーの生産地だ。
ペレイラ、マニサレス、アルメニアの街が観光の中心になる。
6のロス・カティオス国立公園は、コロンビア北西部のパナマとの国境近くの国立公園。パナマ側のダリエン国立公園と隣接している。
オセロットやオオアリクイ、カピバラといった多様な動植物に恵まれている。鳥類も豊富でコロンビア国土の1%以下の公園内にはコロンビア全体の25%以上の鳥たちが生息している。
7のマルペロの動植物保護区は、コロンビア本土から西へ約500kmにあるマルペロ島(面積3.5k㎡)とその周辺海域(8571.5k㎡)。東太平洋の熱帯地域では最大の禁漁区。
多数のサメや絶滅の恐れがあるウミガメなど多様な海洋生物が生息する。世界有数のダイビングスポットで、世界中からダイバーたちが訪れる。
8のチリビケテ国立公園 ジャガーのマロカ。チリビケテ国立公園はコロンビア最大の保護区で国立公園。
古代からの土着の民族による7万5千点以上の岩絵の中では、力と多産のシンボルとしてジャガーへの信仰が際だつ。
山間部のテプイ(テーブルマウンテン。卓上台地)ギアナ高地のものより複雑な形状になっている。
9のカパック・ニャン アンデスの道は、北はコロンビアからエクアドル、ペルー、ボリビア、チリ、アルゼンチンまで続くインカの道路網。
世界遺産に登録された697.450kmの範囲の中に273個の構成資産がある。
コロンビアの首都ボゴタ(Bogotá)
ボゴタはコロンビアの首都かつ最大の都市。位置的にも政治・経済的にもコロンビアの中心地。標高2640m(富士山・吉田口5合目が2300m)でラパス、キトに次いで南米で三番目に標高が高い首都だ。
ボリバル広場を中心とした石畳の旧市街、いくつもの教会、多くの博物館・美術館があり見ごたえがある。大学も多く、活力を感じる街だ。
ボゴタはかつて犯罪都市として悪名高かったが、治安は良くなってきている(人口10万人あたりの殺人件数が、81件(1993年)→20件(2007年)→14件(2017年)と推移。Bogotá confirma baja histórica en tasa de homicidiosより)。
ポパジャーン(Popayán )
ポパジャーンはコロンビアの首都ボゴタとエクアドルの首都キトの中間あたりに位置する街。あまり有名ではないが、個人的にとても好きな街だ。
コロニアル様式の白い旧市街はとてもとても美しい。それでいてのんびりとした雰囲気もあって、ゆったりと街を歩くのが楽しい。
ポパジャーンは美食の街としても知られており、2005年にはユネスコ食文化創造都市に選ばれている。
コロンビアの体験 3点
コロンビア人の多くは熱狂的サッカーファンだ。その熱狂ぶりはエスコバルの悲劇のような事件が起こるほど。
サッカーの試合はほぼ年中行われている。本場コロンビアのサッカーを体験してみるのもいいアイディアだろう。
首都ボゴタのEstadio El Campínはボゴタの旧市街の北5kmほどの場所にあるスタジアムでアクセスしやすい。Bogota Football Tour(英語)などでツアーを申し込むのもいい。
コロンビアには自然豊富な国立公園も多い。中でもチンガーサ国立公園(Chingaza National Park)はボゴタから近く、日帰りも可能。
他にもサイクリング、トレッキング、アマゾンツアーなど多彩な地形を生かしたアクティビティは数多いのだが、地方の治安の悪さや観光業の未発達などが足を引っ張っている。
ポテンシャルは高いのは間違いない。将来の発展と治安の改善に期待。
コロンビアの治安・安全 2点
昔に比べて治安は改善されているが、まだまだ注意が必要。
外務省 海外安全ホームページでも、エリアによってレベル1(十分注意してください)~レベル3(渡航は止めてください)までの危険情報が出ている。
特に、
- アラウカ県(Arauca)
- カウカ県(Cauca)
- ノルテ・デ・サンタンデール県(Norte de Santander)
上記3県は危険情報レベル3かつ、アメリカ国務省領事局のTravel.State.Gov(英語)でも強い警告(Do not travel)が出されている。
これらの地域では反政府武装勢力や犯罪者集団による武装強盗や殺人、誘拐が多数確認されているという。山間部では麻薬も栽培されており、麻薬関連の犯罪も起こっている。
他にも治安が悪い地域はあるが、上記3県は特に注意。行くべきではないだろう。
主要都市を離れるほど治安当局の影響力が弱くなるため,犯罪等に巻き込まれる危険性が高まります。 外務省 海外安全ホームページ
ボゴタやカルタヘナ、レティシアといった有名観光地は注意していれば問題なく旅行できるだろう。辺境の地方は近くで麻薬が栽培されていたり反政府勢力が活発だったりする可能性がある。今はまだ避けるべきだ。
私自身カジノで遊んだ帰りに夜のボゴタを歩いたりもしたが、人がたくさんいる明るい道を選べば夜でも歩けると感じた。注意・警戒は絶対に必要だけれど……
コロンビアの食べ物 4点
コロンビアでは日本と同じくお米(arroz)がよく食べられている。お米以外ではトウモロコシ、ジャガイモ、キャッサバもよく食べられる。
写真のバンデハ・パイサ(Bandeja paisa)は県都メデジンを中心としたアンティオキア県発祥のワンプレート定食。ごはん、目玉焼き、豆、お肉等が一皿に盛られてくる。
ごはん+おかず+汁物の組み合わせはやっぱり良い!
アヒアコ(Ajiaco)はコロンビアの定番スープ。首都ボゴタで特に好まれる。チキン、三種類のジャガイモ、ハーブを使ったスープ。
ランチ時(12時~14時)にはアルムエルソ(almuerzo)というセットメニューがあちこちのレストランで食べられる。
250円~400円ほどで写真のような飲み物、スープ、メインのセットが味わえてお得で美味しい。夜のセットメニューはコミーダ(comidas)。
ちょっとしたスナックにはアレパ(arepa)。とうもろこしの粉から作った平たいパンで、コロンビアの国民的スナック。チーズや卵入りのアレパもある。
飲み物はどこでもコーヒーが飲めるし、フルーツティーもよく飲まれている。
コロンビアはまた世界有数のフルーツ大国。新鮮なフルーツを使ったフルーツジュースも良く飲まれている。
ルロ、タマリロ(木立ちトマト)、サワーソップ、ドラゴンフルーツ、パッションフルーツ、グアバといった日本では味わえないトロピカルフルーツがコロンビアにはたくさんある。
他にもカリブ海や太平洋の海の幸、アンデス山脈の山の幸を生かした地域特有の料理も多い。
コロンビアの衛生(清潔さ) 3点
めちゃくちゃ清潔という訳ではないが、問題ないレベル。
水道水はボゴタやメデジンのような大都市ならばそのまま飲んでも大丈夫、とガイドブック等には書かれている。
ただ私はお腹が弱い方なのでペットボトルの水を買って飲んでいた。50~60円程度で購入できる。
水(agua)を購入するときは炭酸(ガス)の有無に気をつけよう。
シン・ガス(Sin Gas)→炭酸無し
コン・ガス(Con Gas)→炭酸入り
コロンビアのトイレ
トイレ(baño バニョ)は大体は洋式。公衆トイレは少ない。ホテルやレストランのトイレで済ませておくのが吉。
ショッピングモールや博物館・美術館、バスステーションにも大体トイレがある。バスステーションのトイレは有料がほとんど。40円程度。
トイレットペーパーは流せないトイレが多い。水道管が詰まってしまうので、使ったトイレットペーパーは備え付けの汚物入れへ。
トイレットペーパーは携帯しておくといい。
コロンビアの人と言葉 4.5点
コロンビアの人達は、混血(メスティーソ)75%、ヨーロッパ系20%、アフリカ系4%、先住民1%という民族構成だ。
実際に行って感じたのは、コロンビアの人達は陽気で気さくでフレンドリーな人が多いということ。
イミグレーションの係官、予防接種のスタッフ、バスで隣り合った女性、ガードマンのおっちゃんと、いろいろな場所で片言スペイン語+英語でコミュニケーションをとったが、よく笑う人が多くて楽しかった。
おおらかで良い。逆におおらかすぎて夜中でもうるさかったり、たまにうっとうしかったりもするんだけれど、私はそんなコロンビアの人達が好きだ。
英語はほとんど通じない
公用語はスペイン語。地域の民族語を話す人達もいる。また、コロンビア領のサン・アンドレアス島とサンタ・カタリナ島では英語とクレオール語も離されている。
一般のコロンビア人には英語はあまり通じない。
外国人と接する機会が多い人達なら英語が通じる場合はある。ボゴタも学生が多いので多少は通じやすい。日本語はまず通じないだろう
数語のスペイン語を覚えておくだけで旅行が楽しくなる。
- オラ!(やあ!)
- グラシアス(ありがとう)
- クワントクエスタ?(いくら?)
この3つだけでも覚えておこう。いざとなったら大げさな身振り手振りで表現すれば案外通じる。
あとは、Calle(カジェ)は『通り』という意味。なんとなくでも覚えておくと、地図を見ながら街を歩くときに役に立つ。
スペイン語についてもっと知りたい場合は、下記のようなサイトを参考に。
・東京外国語大学言語モジュール(スペイン語)
東外大のスペイン語モジュール。使い方がやや分かりにくいが、初歩的な文法から発音確認のための動画まで幅広く網羅されている。
・スペイン語会話集 – ウィキトラベル – Wikitravel
Wikiなので正確性には多少の難がある可能性もあるが、旅行で役立つ実用的なフレーズがたくさん書かれている。
・もしもの時の医療スペイン語
もしもの時のために。外務省のホームページ。2ページのpdfファイル。
なお、ボゴタやメデジンのような大きい都市ならスペイン語が学べる学校もある。
コロンビアの物価とお土産 3.5点
コロンビアの物価は日本に比べれば安い。
コロンビアの通貨と両替
通貨はコロンビア・ペソ($)。通貨コードはCOP。
1USドル=約3150ペソ。1円=約29ペソ(2019年1月時点)。
両替は銀行か両替屋(Casa de Cambio カサ・デ・カンビオ)で。現金はUSドルが一番。両替時にパスポートを要求されることがあるので注意。
ATMもあちこちで見かける。国際キャッシュカードやクレジットカード(VisaかMaster)があれば現地通貨を引き出せるので便利! ATMによっては手数料を取られる。
コロンビアの物価
ペットボトルの水1本が1500ペソ前後、50円~60円で購入できる。
軽いスナックのアレパやエンパナーダなら、小さなお店や屋台で100円以下で購入できる。
レストランでもランチのセットメニュー(almuerzo)ならお得な値段(250円~400円)で食べられる
セットメニュー以外を普通のレストランで食べるなら、800円~。
宿泊はドミトリー形式のホステルで一番安いところなら600円程度から。通常のホテルだと3000円~。フォーシーズンズやヒルトンといった名の通った高級ホテルは数万円~。
コロンビア土産ってどんなもの?
コロンビアといえばコーヒー! 高品質なコロンビア・コーヒーが欲しいなら専門店や農園でも買うのが一番だが、スーパーマーケットでも気軽に購入できる。
コロンビアはカカオの生産地でもあり、コーヒー豆をチョコレートでコーティングしたOMAのCHOCO CAFFEなどチョコレート製品も多い。エメラルドも有名。コロンビア産のエメラルドは世界で産出されるエメラルドの70%~90%を占めると推定されている。
ボゴタの旧市街ラ・カンデラリア(La Candelaria)にはエメラルド博物館やエメラルドを扱うジュエリーショップが集まるエリアがある(Calle12,13周辺)。
安いモノでは50USドルから、高いモノでは10,000USドル以上(100万円以上!)のエメラルドが購入できる。記念日のプレゼントに。
かさ張ってもいいなら民芸品もいい。ワユー族(Wayuu)の肩掛けバッグ・モチーラ(mochila)や、コロンビアの伝統的な帽子ソンブレロ・ボルティアオ(Sombrero vueltiao)がある。
◆コロンビアまとめ◆
コロンビアは国の名前自体はよく知られている反面、過去の超危険なイメージのせいか旅行する人が少ないように思う。
ペルーのマチュピチュ、ボリビアのウユニのような日本でもよく知られている超凄い!見どころが出てきていないのも、旅行者が少ない理由の一つだろうか。
コロンビアは海・山・河(アマゾン)と広い国土に多種多様な地形があって見どころは多い国だ。治安の改善と観光業の発展が進めば、いずれはマチュピチュやウユニのような見どころも知られてくるかもしれない。
ただあまり観光地化が進むと、人もすれてきてしまいがち。コロンビアの人達はフレンドリーでとても気さく。観光地化が進む前に旅行して、フレンドリーなコロンビア人を味わっておくのもいいんじゃないだろうか。
それでは、よい旅を!