私が出会ったラオス人。どんな性格?どんな人だった?
穏やかで、時には賑やかで優しいラオスの人達。ラオ族以外にアカ族やモン族など、50近い民族がラオスでは共に暮らしているという。
ここでは私が実際に出会ったラオス人たちとのエピソードを紹介する
悪:ラオスでも地域によっては違いがある
ラオスの人たちは本当に旅行者に優しい人達が多いのだが、やはり地域によって差はある。
首都のビエンチャンやベトナム・カンボジア国境の近くは少し性格の良さが落ちる感がある。この辺りではボったくり率もやや上昇気味。
また、近年はラオスもルアンパバーンを中心に観光地化が急激に進んでいる。
観光収入でラオスが豊かになるのは嬉しいのだが、物質的に豊かになることでラオスの優しさが無くなったり薄れていったりして欲しくないなあと考えてしまう。
ものすごく自分勝手な考えなのだけど。
なおビエンチャンではバイクタクシーの運転手が客引きしてくるが、葉っぱ・草(大麻のこと)のお誘いもよくある。ご注意を。
良:私が出会った優しいラオス人
ラオスは入国から優しい
たいていの国では、国境で働いている人たちは厳しい。
不法入国者や犯罪者を自分の国に入れるわけにはいかないし、麻薬などの違法品の密輸入にも目を光らせなければならない。厳しいのが当たり前。
何も悪いことをしていないし変な物も持ってないのにかばんの中をめちゃくちゃに調べられたりもする。
ところがラオスの役人さんは違った。中国とラオスの国境だったが、ここの人たちが超フレンドリー。
私が日本人と分かるとイミグレーションでの検査や質問も全然なし。あっさり入国できてしまった。逆に大丈夫か?と思ってしまう。
でも嬉しかったので「ありがとう」と日本語で言ったら「とーいたしましてー」と日本語で返ってきた。感じの良い役人さんだ。
何気なく出会うひとが優しい
ラオス北部の町ルアンナムターで一緒のバスに乗っていた中年のおじさん。
バスを降りた後「付いてこい」と言うので警戒しながらも付いていった。
そしてこの人の家でがパイナップルとお茶をごちそうになり、その後探していたホテルまで連れて行ってくれた。
『睡眠薬とか入ってないよな?』とか警戒してしまってすみません。ありがとうございました。
ルアンナムターで熱が出てしんどかった時には宿のおっちゃんに薬を頂いた。助かった。近くの滝では受付が7~8歳の女の子で和んだりもした。
雨宿りで感じる優しさ
ラオス北西部のタイ・ミャンマーとの国境にある町フアイサイを歩いていた時、突然の雨が降ってきた。
自転車屋さんだろうか? 軒先に自転車を並べている建物があったので、そこの屋根を借りて雨宿り。
そうしていると、家の女性が「どうぞ」とイスを持ってきて勧めてくれた。何も買ってないのに……。優しいな。
そこの家の娘さんがおもちゃの三輪車?に乗って楽しそーにはしゃいでいたので「サバイディー」とあいさつすると、にっこり笑って返事してくれた。天使だった。
このフアイサイの町からルアンパバーンの町へボートで行く途中、中間地点にパクベンという小さな町がある。
この町を歩き回っているとまたもや雨が降ってきた。雨も降ってるし疲れているしで軒先を借りて休憩していた。
軒先に座らせてもらって休んでいると、家の女性がお茶を出してくれた。
今来たばかりの言葉も喋れない外国人の私にだ。どこの誰ともしれないのに。危ない人間かもしれないのに。すばらしい。
チェーン直してくれて助かりました。ありがとう
ルアンパバンのクアンシーの滝をレンタルした自転車で見に行った時のこと。途中でチェーンが外れてしまった。
仕方なく押して歩いていると、途中の集落で自転車を置いてある家があった。
ダメで元々、その家の人に事情を話してみた。
ラオス語は数語しか知らなかったので主に身振り手振りで説明。
すると、その家のお兄さんが工具を持ってきてガチャンガチャンと自転車をいじってくれる。そしてあっという間に修理が完了。
有り難い。何かお礼がしたいと思ったのだがお金を渡すのも失礼な気がしたので、写真を撮らせてもらって後で日本から送らせてもらった。
あの写真は届いたのだろうか。あの時は本当にありがとうございました!
ルアンパバンのセーの滝に行く途中にもチェーンが外れて現地のラオス人に直してももらった。すみません。ありがとう。
歩いているだけで優しい人たちに出会う
特に田舎の町を歩いていると子どもたちに「サバイディー」とよく挨拶をされる。にこにこ笑顔。なぜか握手まで求められたりする。ぷにぷにの小さな手!
チャンパサックから世界遺産のワット・プーへの道を歩いている時には、自転車のお兄さんに「後ろ乗るかい?」と誘われた。
どうせなら最後まで歩きたかったのでお断りしたが、嬉しいお誘いだった。
ワット・プーへの道中には、少し道に迷っていたところをノリの良い大学生に助けてもらったりもした。感謝。
ワットプーからチャンパサックへ戻る時には、トヨタ車(車種は失念)の荷台に乗せてもらった。
荷台に乗るのって怖いけど楽しい。お礼としてお金を渡すのは「そんなの要らないよ」という感じだったので、日本のキャンディーを1箱プレゼントした。
美味しく食べてくれたらいいな。
シーパンドンのデット島の外れで夕陽の写真を撮っていた時には、なぜか近くの村の子ども達が大勢集まってきた。
『写真撮って!』とせがまれたので撮ってあげた。後で金を要求されたりすることも無かった(国によってはよくある)。
言葉が通じず住所が分からなかったので、泊まっていた宿に日本から写真を送った。この子達のところに届いていたらいいな。
『世の中捨てたもんじゃない』と思えた
過去を美化している所もあるかもしれない。でもすべて実際にあったことだ。
何気ない優しさって、ものすごくありがたい。世の中捨てたもんじゃないなって気になる。
もちろん、こういったラオスの人達の優しさは『外国人旅行者のお客様』に対する優しさだ。
移住したり仕事だったりでラオスに住み、数年・数十年と過ごせば嫌な所もたくさん見えてくるだろう。それは人間なのだから当然だ。
でもそれでも、たとえお客様に対する態度だろうが、こんなに旅行者に優しい国はそうそうないんだよ。
世界中69国周ったけどラオスが一番に優しかった!
旅行者にめちゃ冷たい人ばかりの国だってあったんだから(その国の全ての人がそうではないが)。
ラオスみたいな国があってくれて嬉しい。やっぱりラオス好きだ。
これから先も、発展しつつも穏やかな優しさを失わないでいて欲しいな。