ラオスの治安・安全・衛生の世界ランキングと注意すべき危険エリア
ラオスの治安・安全・衛生データ | |
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外務省 海外安全HP | レベル1,レベル2 |
Travel.State.Gov | Level 1 |
世界平和度指数 | 46位(163国中) |
JMP衛生データ | 124位(189国中) |
★上記データは2019年2月9日時点のものです★
ラオスの治安・安全・衛生データ
◆日本外務省のデータ
外務省の海外安全ホームページにラオスの危険情報が出ている(2月9日現在)。
黄色がレベル1(十分注意してください)、オレンジ色がレベル2(不要不急の渡航は止めてください)のエリア。
●サイソンブン県(旧ビエンチャン県サイソンブン郡,ホム郡及び旧シェンクワン県タートーム郡)(但し,国道1D号線は除く),シェンクワン県クーン郡南部(但し,国道1D号線は除く)及びパーサイ郡中部及び南部
レベル2:不要不急の渡航は止めてください。(継続)●上記以外の地域
レベル1:十分注意してください。(継続)
最新の情報は海外安全ホームページの危険情報をご確認ください。
旅行者が多い首都ビエンチャン、ルアンパバーンはレベル1。ちなみに隣国タイのバンコクもレベル1。
◆アメリカ国務省Travel.State.Govのデータ
アメリカ国務省領事局のTravel.State.Gov(英語)では、ラオス旅行の注意度(Travel Advisory)は『Level 1:Exercise normal precautions』となっている。
レベル1は4段階の危険度で最も低い危険レベル(日本もレベル1)。どんな国でも海外旅行にリスクはある。なので普通に用心してください、という状態。
ただし、特定地域に関して注意が出ている。
Reconsider travel to:
●Xaisomboun Province due to civil unrest.Exercise increased caution in:
●Remote areas along the border with Burma due to crime.
●Areas of Savannakhet, Xieng Khouang, Saravane, Khammouane, Sekong, Champassak, Houaphan, Attapeu, Luang Prabang, and Vientiane provinces, as well as along Route 7 (from Route 13 to the Vietnam border), Route 9 (Savannakhet to the Vietnam border), and Route 20 (Pakse to Saravane) due to unexploded bombs.
日本の海外安全ホームページでもレベル2になっていたサイソンブン県は、アメリカ国務省領事局のページでも強めに(Reconsider:考え直しなさい)注意喚起されている。
理由は反政府勢力の活動などによる社会不安のため。特別な理由がなければこの地域(サイソンブン県)は訪れないほうがいい。
ラオスとミャンマーの国境地帯にも注意喚起が出ているが、この地域は普通の旅行者が訪れる地域ではないだろう。
サワンナケート、シェンクワン、サーラワン、カムムアン、セーケーン、チャンパサック、フアパン、アッタプー、ルアンパバーン、ビエンチャンの各県、国道7号線、国道9号線、国道20号線沿いにも注意喚起が出されている。
この注意喚起はインドシナ戦争時に使用された不発弾の危険性のため。毎年約50人のラオス人が不発弾で亡くなっている。
不発弾が残っているようなエリアに普通の旅行者が近づくようなことはまず無いだろうが、頭の片隅に入れておこう。
よく分からない金属製のものを拾ったり、地方で大通りから外れた道に迷いこんだりしないこと。
◆世界平和度指数(GPI)のデータ
世界平和度指数(GPI)の世界ランキングでは、ラオスは163国のなかで46位(日本は9位)。
◆JMP衛生データ
JMPはユニセフとWHO(世界保健機関)の共同監査プログラム。
JMPのデータを元に作成されたindex mundiのImproved sanitation facilitiesランキングを参考にしている。
しっかりした衛生施設(し尿処理等)を人口の何%が利用できているかのランキングで、その国の衛生状態の目安になる。
ラオスは124位(189国中)でスコアは70.90。これは人口の70.9%がしっかりとした衛生施設を利用できているという意味だ。
日本やアメリカは1位でスコアも100(100%)。
ラオスは山の国だ。山岳地域で暮らしている少数民族も多い。
険しい山岳地域に衛生施設を作るのは難しい。そういった分がこのスコアに反映されているのだろう。
結局ラオスはきれい? 汚い? 清潔なの?
ラオスの人達は清潔好き。安いゲストハウスでも驚くほど綺麗に清掃されていたりもする。
多くの旅行者が訪れるルアンパバーンやビエンチャンでは、不潔で困るようなことは少ないだろう。
ただし、裏路地をのぞいてみると大量のゴミが溜まっていたりはする……
山岳地域の不便なエリアはまた別。そもそも水道がなかったりもするので。
ラオスで旅行者が特に注意すべき危険エリア
ラオスは基本的に安全な国だが、注意はもちろん必要。
サイソンブン県
サイソンブン県はラオスの中で最も治安の悪い地域。
サイソンブン県,シェンクワン県クーン郡及びパーサイ郡の一部地域では反政府勢力が活動しており,車両等を狙った襲撃事件や爆発事件,政府軍との衝突事案が発生しており,不測の事態に巻き込まれる可能性が排除できないため,不要不急の渡航は止めてください。外務省 海外安全ホームページ
サイソンブン県は反政府武装勢力が活動しているとされる地域。過去には外国人が銃殺された事件、襲撃事件、爆発事件も発生している。
特別の理由なく訪れる地域ではない。
首都ビエンチャンと古都ルアンパバーン
ラオスの中では首都ビエンチャンは比較的治安がよくない。
首都ビエンチャンでは,置き引き,ひったくり,スリ,侵入盗といった一般犯罪が引き続き増加傾向にあり,日本人がこれら犯罪の被害に遭う事案も増えています。外務省 海外安全ホームページ
徒歩や自転車で移動している時に荷物をひったくられる被害が増加している。注意が必要だ。
他には麻薬関連の事件も発生している。
私がビエンチャンにいた時も、トゥクトゥクの運転手に草とか葉っぱ(大麻のこと)を買わないかと誘われたことがある。
ゲストハウスのスタッフから誘われることもあるようだ。注意。
古都ルアンパバーンはビエンチャンに比べて治安は良いが、観光客の激増にともない観光客狙いの詐欺やセールス等のトラブルが増えてきている。
ラオスの夜行バスはオススメできない
武装勢力や山賊による夜行バスへの襲撃が発生している。さらに夜行バスは事故も発生しやすい。
2016年10月にはルアンパバーン県ナーン郡においてビエンチャン発中国昆明行きの夜行(寝台)バスのブレーキが利かなかったことにより崖から転落し,外国人を含む死傷者が出ました。夜行バスが谷へ転落する事故は毎年発生しているので,その利用には相当の注意を要します。外務省 海外安全ホームページ
バスで移動するならなるべく昼間に移動し、夜行バスは避けること。
なお私はパクセの近くで事故現場を見たことがある。全壊した自転車と前がひしゃげた自動車、布が掛けられた死体らしき人…… ホント怖いです。気を付けよう。
結局ラオスって危ない国なの? 安心して旅行できる?
ラオスは決して危ない国ではない。最低限の注意はもちろん必要だが、旅行者に人気のルアンパバーンなどはリラックスして旅行を楽しめる。
サイソンブン県などレベル2のエリアを避け、注意して行動していれば基本的に問題はないだろう。
ラオス旅行中の注意事項
ラオスで犯罪に遭わないための注意事項
★高価なもの(財布・スマホ・カメラ等)を外から見えるようにしない
★ハンドバッグ等は車道側に持たない。肩には掛けない
★ズボンの後ろポケットに財布を入れない
★ATMでお金をおろす時は、周りをよく見ておく
ラオスは特に危険な国ではないが、こういった注意はしておこう。
ラオスで病気にかからないための注意事項
→お腹を壊さないために。ラオスの主食カオニャオ(もち米)は手づかみで食べるので、手洗いは特に大切だ。
★長袖を着る、虫よけスプレーやクリームを使う、蚊帳を使う
→ラオスではデング熱やマラリアなど蚊が媒介する病気が広まっている。蚊対策は重要。
★犬などの動物にむやみに触らない
→狂犬病の危険性があるため。狂犬病についてはこちらの記事をご参考に。
★休息をしっかりとり、意識して水分を補給する
→特に4月のような熱い時期は、水分補給を意識して行うべき。
他に、雨季は台風の影響で土砂崩れが起きやすい。移動する時は道路状況に敏感になっておこう。
なお、在ラオス日本国大使館がラオス滞在中の安全対策をまとめた『安全対策マニュアル』のpdfファイルがダウンロードできる。ご参考にどうぞ。
それでは犯罪や体調・病気に気を付けて、楽しいラオス旅行を!