以前いちばん嫌いな国について書きましたが、今回は私が今まで約20年の海外旅行で訪れた69国のうちで大好きな国、いちばん好きな国について書いています!
10位~1位のランキング形式にしてはいますが、どの国も同じくらい好き!好き!大好き!な気持ち。
10位レソト(アフリカ南部)
レソトの観光地や実際に行って良かったところ
セモンコン(Semonkong)は山あいの村で、首都マセルからバスで3~4時間。
セモンコンの村郊外にはマレツニャーネの滝(Maletsunyane Falls)があり、ここではアブセイリング(懸垂下降)ができる。
村にあるセモンコンロッジ(Semonkong Lodge)でこのアクティビティを手配してもらえる
私自身初めてのアブセイリングだったが、ガイドの指示に従って装備を装着。事前に練習も済ませた後に実戦へ!
美しく迫力ある滝を命綱を握りしめて下降する。高いところから降りるので最初だけ目茶苦茶こわかったが、少し慣れるともう楽しかった。
壁を蹴って上から下まで滝をおりていき、滝の上から下までの204mを無事に懸垂下降することができた。
なおこのアブセイリングは”Longest single-drop commercial abseil”としてギネスレコードで正式に認定されている。
おおまかに訳すと『上から下まで1度にノンストップで降りるものとしては世界最長の商業的アブセイリング』という感じだろうか。
サニトップからサニパス。南アフリカとのボーダー
この山道はレソトのサニトップ(Sani Top)から南アフリカへと続くサニパス(Sani Pass)。サニトップは標高2874m。
サニトップから眺めるレソトの山岳風景も素晴らしいし、南アフリカへと続くサニパスも素晴らしくてヤバい。
風景はホントに素晴らしいのだが、この道がもう酷いのなんの。死ぬほどガタガタ揺れる。
今までのガタガタ道の中でもワーストだった(近年大分マシになったらしいが)。でも楽しかった。
ちょっと遠いがレソトまた行きたい。
レソトの人、物価、料理、治安。ごはんはイマイチ
レソトの人は良くも悪くもない感じ。あまり人に関われなかったかも。
物価は……サービスとか内容に比べるとちょっと高めか。
ホテルがドミトリー(相部屋)で1500円~、シングルで2000~3000円くらいから。そもそも宿の数が少ない。
ごはんはイマイチ。どうもパパ(ウガリとかンシマとも呼ばれるトウモロコシ粉から作る主食)があまり好きになれず……
治安は首都マセルはあまりよくないので注意。地方へ行くと安全というか、のんびりとした村。夜は暗くて出歩けなかったりする。
9位ジョージア(旧名グルジア。コーカサス地方)
ジョージアの観光地や実際に行って良かったところ
カズベキ(Kazbegi)は首都トビリシからバスで3時間弱。気軽に訪れることができる。
カズベキ山をはじめとする5000m級の山々が周囲に広がるこのエリアは山々の景色が実に美しかった。
そして山中に建てられたトリニティ教会も素晴らしい! 人工物の教会なのに自然と融和している感じ。古い建物(14世紀)っていいものだ。
雪で閉ざされてしまい私は行けなかったのだが、上スヴァネティのメスティアやウシュグリ、ムツヘタやクタイシといった所もとても美しいと聞く。次は行ってみたい。
首都トビリシ。そしてハチャプリ!チーズ好き天国!!
首都トビリシ(Tbilisi)も好きだ。旧市街がやはり美しい。治安も悪くはない。トビリシの旧市街には温泉もあって百数十円で入ることもできた。やたらと見つめられたが気持ち良かった~。
そしてジョージアといえばハチャプリ(khachapuri)! チーズを使いまくったジョージアの国民食のパン!
ジョージアではあちこちどこでもハチャプリが食べられて美味しいんだ。生卵が乗せられていたりジャガイモが入っていたりもするが、とにかくチーズ!
チーズ過ぎてしんどい時もあるがそれでも美味しい。チーズ好きにはぜひ一度食べてもらいたい逸品
ジョージア(グルジア)の人、物価、料理、治安。親切な人多し
ジョージアは人も良かった。バスのおっちゃんがタダで乗せてくれたり(いいのか?)、親切なおばさんやお姉さんが両替や案内してくれたり、国境の職員さんが「ウェルカムトゥジョージア!」って言ってくれたり。
良い思い出だ。ジョージアまた行きたい。
物価も安め。ホステルのドミトリー(相部屋)なら500円以下、シングルでも1000円以下から泊まれる。最近はホステルがどんどん増えてきているようだ。
食べ物はハチャプリがおいしい! それ以外の食べ物も悪くない。治安も現在はそれなりに良い。
8位ボリビア(南米)
ボリビアの観光地や実際に行って良かったところ
ウユニの塩湖があまりにも有名なボリビア。ウユニ塩湖は確かによかった。メチャクチャ良かった。素晴らしい絶景だった!
だがボリビアは他にもたくさんの見どころがある。
まず首都ラパス(La Paz)。市街中心部の標高が3640m。すり鉢状になっている街の外縁部は4000m以上。富士山より高い。ギネスブックにも載るレベルの高さ。
ダイレクトでこの街に飛んでくると高山病にかかりかねないほどの高さの街だ。
ボリビアで登るアンデスの高山
ラパス周辺には日帰りツアーで行くことができる標高5400m近い高山チャカルタヤ(Chacartaya)や奇岩がならび立つ月の谷(Valle de la Luna)、そしてさらに標高6088mの高山ワイナポトシ(Huaynapotosi)もある。
ワイナポトシは6000m級の山の中では最も簡単な部類の山だ。事実、素人の私でも頂上まで登ることができた。
ラパスが既に標高4000m近くあり、この街にしばらく滞在しておくだけで高度順応できるのが大きい。
それでも死ぬほどしんどかったが頂上まで登れた時の感激もひとしお。景色も最高に美しかった。
この他にも、
●4700m地点から危険な道(今はそこまで危険ではない)を自転車で滑り降りるデスロード(Death road)
●汽船などが航行可能な湖として世界最高所(3810m)と言われるチチカカ湖(Lake Titicaca)
●ルレナバケ(Rurrenabaque)の町から行けるアマゾンの熱帯雨林やパンパス(広大な平原地帯)
●標高4000mの都市で世界遺産にもなっているポトシ市(City of Potosí)とセロ・リコ銀山(Cerro Rico)
このようにボリビアには素晴らしい観光地がいっぱい有る。どれもこれもメチャクチャ楽しかった!
雨季のアマゾンでは蚊にさされまくって死ぬかと思ったけれど……
ボリビアの人、物価、料理、治安。物価安くて助かる
ボリビアの人に関しては、ワイナポトシ登山やポトシの鉱山ツアーのガイドがイマイチだった。あとは……ふつうかな?
物価は南米で屈指の安さ。シングル1000円以下できれいな安宿に泊まれるレベル。頑張れば500円程度の宿もある。旅行しやすくて助かる。食べ物も悪くはない。
南米の中では治安も悪くない方。気を付けていれば問題はないだろう。ボリビア、また行きたいな。
7位エクアドル(南米)
エクアドルの観光地や実際に行って良かったところ
エクアドルの首都キト(Quito)はとてもとても美しい街。
この街の旧市街は散歩にぴったり。美しい街並みを眺めて楽しく歩ける。
街のあちこちで警察官が見てくれているおかげか、治安は昔よりずいぶん良くなっている。ただし夜は警察官が少なくなるので注意。
昼は人気のない場所を避けて歩けばおおむね問題ない(聖母像のあるパネシージョの丘は道中危険なのでタクシーで)。
キロトア湖(Quilotoa)は高山のカルデラ湖。標高3914m。これまた富士山より高い。
首都キトから日帰り観光もできる。でも可能ならばキロトア湖の周辺で泊まってゆっくりするのがいい。
どでかい湖の周りを回ったり、別の村までトレッキングしたり、風光明媚な景色を眺めながら歩くのは最高に楽しかった!
他にもエクアドルではコトパクシ山(Cotopaxi)やチンボラソ山(Chimborazo)といったアンデスの高山にも挑戦できる。私はコトパクシ山に挑戦して5600m地点で引き返しました……(頂上は5897m)。
エクアドルといえばガラパゴス諸島(Galápagos Islands)も有名だが、ガラパゴスは未訪問。いつか行きます。
エクアドルの人、物価、料理、治安。陽気な人達が好き
未訪問のガラパゴス以外にも魅力的な観光地や街が沢山あったが、私の場合はそれ以上に『人』がよかった。エクアドルの人達好きだ。
小さいホテルのオーナーさんが地図をくれたり電話で列車の時間を確かめてくれたり、楽器を売ってるおじさんに篠笛を修理してもらったり。
列車やバスの駅員さんもメッチャ親切だったり、レストランのおっちゃんがやたらとノリよかったり、たまたま町で出会ったおばあちゃんが穏やかで親切だったり、フレンドリーな人が凄く多くて楽しかった。
怖い人もいたり騒がしすぎて眠れなかったりもしたけどエクアドル人は好きだ。
エクアドルの物価は南米ではボリビアと並んで安い。1000円以下でシングル部屋に泊まれる。
さらに食事もいい。特にランチが安くておいしい。2ドル前後で定食が食べられる。USドルがそのまま使えるのもいい(通貨がUSドル)。
スープ、鶏肉料理、豆料理、バナナ、野菜サラダ、ごはんのランチが1.75ドル(200円くらい)で食べられて驚いたりもした。
治安もそこまで悪くはない(大都市グアヤキルは治安悪し。要警戒)し、エクアドルもまた行きたい。
6位イタリア(南欧)
イタリアの観光地や実際に行って良かったところ
言わずと知れた水の都ヴェネチア(Venice)。
ヴェネチアに行く前までは、東洋のベニス(蘇州とかマラッカとか堺)とか南米のベニス(レシフェ)とか、水路がある美しい都市の代名詞みたいに言われていて『なんか上から目線で偉そうだな』なんて思っていた。
実際行ってみた。素晴らしかった。すみませんでした!
美しい水路が街のいたるところに流れていて、小さい島と島が橋でつながれている。
迷路のような路地がたくさん張り巡らされていて楽しく迷うには困らない。どこもかしこも絵になる風景の街だ。5日間過ごしたがもっと長く居たかった!
ローマやナポリも良かったが、ヴェネチアが素晴らしすぎて霞んでしまった。ほんとヴェネチア良かったんですよ!
でもこれだけ素晴らしい街だと人がたくさん来るのも無理はないが「もう少し観光客が少なかったらなぁ」とも思ってしまった。
イタリアの代名詞ピザ! ピッツァ! Pizza!
イタリアは国中のそこかしこにピッツェリアがあって、窯で焼きたてのピザが食べられる。
ピザって焼き立てがいちばん美味しくて、そこから秒刻みで味が落ちていく。だから窯で焼いてすぐのピザは超美味しい!
しかも安い! 大体3~4ユーロ前後でピザマルゲリータが食べられる(ヴェネチアのような観光地は高め)。
ナポリでは2.8ユーロのピザがめちゃくちゃ美味しかったりした。さすがピザの発祥地。最高。
パスタも美味かったが真の焼き立てピザは日本では中々食べる機会がなく、イタリアでは食べまくった。幸せだった。太った。
またイタリアへ行ってピザ食べたい。
イタリアの人、物価、料理、治安。イタリアのごはんはすばらしい
イタリアは人も良い。特に年配の女性がとても良い。何度も親切にしてもらって嬉しかった。
男は……おもしろい! この記事でも書いたが、本当に女性が好きなんだなあと思う。自分が女だったらヤバかったかもしれない。
物価はヨーロッパでは安い方(ヴェネチアはさすがに高め)。
ホステルのドミトリー(相部屋)が1000円前後から、シングルなら3000円~(安いホテルはやや不便な場所、駅から遠い場所にある場合が多いが)。
ピザ以外にパスタも美味しいし、他のイタリア料理も美味しいし、ジェラートは食べてて幸せな気分になるし、食べ物はイタリア最高!
治安はスリやナンパに気を付けていれば問題ないだろう。
5位ネパール(南アジア)
ネパールの観光地や実際に行って良かったところ
ネパールといえばエベレスト!だが、さすがにエベレストは素人には危険すぎる。ネパールには私のような素人でも見に行ける山々がたくさんある。
代表的なトレッキングルートが、エベレスト・トレッキング(エベレストに登る訳ではない。私は未訪問)、アンナプルナ・トレッキング、ランタン・トレッキングの3つ。
アンナプルナ・トレッキング(アンナプルナ・サーキット)
アンナプルナの山々周辺を歩いてまわるトレッキングルート。
このアンナプルナのトレッキングは滅茶苦茶楽しかった! これまでの人生でしてきた山登りやトレッキングの中でも一番に楽しかった。
2週間ほどかけてトレッキングしたが、もっと長く居たかったくらいに良かった。
このトレッキングの何が良いかって、
●景色がほとんどずっと素晴らしく綺麗!
●持ち歩く荷物が軽くて済む
●道中で暖かく美味しいものを飲み食いできる
●暖かいシャワーや充電も可能
標高が上がっていくと、見る景色見る景色がもう全部きれい! 写真のような景色がふつうに見られる。歩いていて楽しくて楽しくて仕方がない。
そしてこのトレッキングは山あいの村から村へと歩いていくので毎日宿に泊まれるんですよ。テントが必要ない。
大量の食料を買い込んでいく必要もないので、荷物が軽くできる。荷物が軽いと歩くのも楽しくなる。
食事も山の中とは思えないほど美味しいものも多い(店によって差は大きい)。
ソーラー発電による暖かいシャワーや充電もできるようになっていて(全ての場所ではない)、至れり尽くせりだ。快適にトレッキングできる。
登山技術も特に必要ないトレッキングルートだが、唯一トロンパス(Thorong La。5416m)超えはきつかった。
ここはやや危ない箇所もあり、天候が荒れると危険。過去には死者も出ている。決して油断してはいけない。
ランタン・トレッキング
ランタンも悪くは無かった。だが私は雨季に行ってしまったので……
雲で景色は見えないし異様に滑りやすいし蛭に吸われて酷い目にあったしガイドが駄目だったし(なのでアンナプルナではガイド雇わなかった)……
終わってみれば楽しかったけれど、雨季のトレッキングは人には勧められない……
首都カトマンズ、ポカラ、ボダナートなど
ネパールの首都カトマンズはいつも活気のある街だ。ごちゃごちゃゴミゴミしているがパワーのある街。
街をぶらぶら歩いたり、世界各国の料理を堪能したり、クマリ(生神様)に拝顔したり、カジノで遊んだり(負けた)と色々なことができる街。
ネパール第2の都市ポカラでのんびりするのも良いし、ボダナートなどチベット仏教ゆかりの地を訪ねるのもいい。山以外にも魅力はある。ネパールもまた行きます。
ネパールの人、物価、料理、治安。物価は世界最低クラスに安い
ネパールの人はインドほど鬱陶しくはない。注意していれば(特にカトマンズ)大丈夫だ。山の人たちは親切な人が多い。
物価は世界屈指の安さ。ネパールで一番物価が高いカトマンズでも600円程度からシングルの部屋に泊まれる。
山の物価はちょい特殊だが日本の山小屋とかと比べればとんでもなく安い。
食べ物もダルバード(ご飯、豆スープ、おかずのネパール定食)を中心としてお米がおいしく食べられる。
カトマンズは治安が悪いというか、ごちゃごちゃしていて注意は必要。歩道をバイクが通るとか日常茶飯事なので。
4位モンゴル(東アジア)
モンゴルの観光地や実際に行って良かったところ
満天の星! 星! 星! モンゴルの星空は衝撃的だった! 本当にすごかった!
草原で寝転がって360度に広がる星空の海を眺める。最高の体験だった。
こればかりは写真では中々伝わらない。是非その目で見てみてほしい。
なお私はハラホリン(カラコムル)からオルホンの滝へ行く途中の草原で星を見ました。
モンゴルの草原とそこに生きる人たち
日本人がイメージするモンゴルの人達は、馬に乗って遊牧し草原を駆け回るような感じだろうか(もしくはお相撲さん)。
最近は都市部に住む人が増え減少傾向にある遊牧民だが、もちろん今でも存在する。
遊牧民の子は写真のように子どもでさえ馬に乗れたりする。馬に乗るのってけっこう難しいし腰とか尻とか痛くなるのに凄い。
モンゴルの人、物価、料理、治安。モンゴルの人は好き。羊料理はちょっと……
私は偶然バスで一緒になった男性に、首都ウランバートル郊外のゲル(移動式住居)に泊めてもらったことがある。
言葉もろくに話せないのに優しくして頂いて嬉しかった。
他にもウランバートルで道に迷っていた時にはお爺さんがわざわざホテルに案内してくれたし、腹を下していた時には薬を頂いたこともあった。
かといってベタベタ甘い感じもなく『厳しくも優しい』ような感じの人達だった。好き。またモンゴル行こう!
物価は上昇しているがまだ安い。ドミトリー(相部屋)で5~600円程度。シングルも安い宿なら1000円以下からある。
料理は羊。羊が苦手な人は別の国の料理に逃げよう。
首都ウランバートルは治安けっこう悪い。気をつけるべき。草原は治安もなにもない。急激な寒暖差や自然の驚異に注意。
なお近年ウランバートルは世界最悪の大気汚染が進んでいるようだ。次に行く時は注意しなければ……
3位ノルウェー(北欧)
ノルウェーの観光地や実際に行って良かったところ
北欧のノルウェー。フィヨルドに代表される自然豊かな国。
自然豊かな国は数あれど、ノルウェーほど国全体が美しい自然であふれている国は他にないのではないだろうか。
首都オスロなど都市部を離れると、そこかしこが美しくてちょっと感動してしまったほどだ。
プレーケストーレン(リーセフィヨルド)
プレーケストーレン(Preikestolen)はリーセフィヨルドにある切り立った崖。
写真のように柵やフェンスは何もない。山道の入り口から2時間ほど登ればこの崖の上にたどり着ける。
ここから見る景色は壮観のひとこと。柵も何もない崖のはしっこからリーセフィヨルドを眺めることができる。
私もほふく前進して崖の端へとにじり寄り「落ちたら死ぬ落ちたら死ぬ」と怖がりながらフィヨルドを眺めた。すごかった。
写真のように毛布にくるまって寝転んでいる人もいたし、犬と一緒に登っている人たちもいた。めっちゃ楽しそうだった!
ノールカップとクニフシェロッデン。そこに行くまでの風景
ヨーロッパの北の果て。
ノールカップ(Nordkapp)がヨーロッパ最北だと言われることもあるが、クニフシェロッデン(Knivskjellodden)の方がさらに1.5km北にある。
ノールカップは分かりやすい地球儀のモニュメントや宿泊施設もあり人の手が入っているが、クニフシェロッデンは荒れ地を進んだ果てに位置し、岬と簡素なモニュメントがあるだけで他には何もない。
わざわざ行く必要はないかもしれない。私はせっかくだからと行ってみたら遭難しかけた。危なかった。
ノールカップやクニフシェロッデンそのものも良かったが、そこに行く過程で見たノルウェーの景色の方がより印象に残っている。
ノルウェーの国土はどこもかしこもドラマティックなまでの美しさだった。
国土の広さに対して人口が少ないからここまでの自然が残っているのだろうか? 凄い国だ。遠くてお金掛かるがまた行きたいな。
ノルウェーの人、物価、料理、治安。物価高すぎぃ
ノルウェーの人達に関しては……これも国土が広くて人口少ないからだろうか? オスロのような都会以外ではあまり人に会わなかったな。会った人は感じいい人多かった。
物価は世界屈指の高さ。ノルウェー、アイスランド、スイスのどれかが世界で最も物価の高い国じゃないかと思う。
ノルウェーでもドミトリー(相部屋)の安い部屋に泊まることもできる。安くて3000円程度から。シングルは7~8000円程度から。
食べ物は……あまりに物価が高すぎて自炊が多かったんです……
でもせっかくサーモンが有名だし少しは外でも食べた。美味しかった。が、ちょっと食べるとすぐ数千円飛んだ。
治安は文句なく良い。安心。
2位イラン(中東)
イランの観光地や実際に行って良かったところ
エスファハーン(Eṣfahān)はかつて「エスファハーンは世界の半分」と称賛されたほどの繁栄を誇った都市。
エスファハーンの世界遺産・イマーム広場(Meidan Emam)は広い敷地に荘厳なモスクが建つ。
イスラム建築のモスクを見るたび思うのだが、機械もない時代にこんな精緻な模様の建物を人力で作るって凄いを通り越して頭おかしいレベルじゃないかと思う。
途方もない労力が掛かってるよね。想像もできない。
イマーム広場はこういう荘厳なモスクがあるのだけど、広場自体はそんなお堅い雰囲気ではなく市民の憩いの場になっている。
ここの雰囲気が私は大好きだ。みんな和やかで楽しそうに過ごしている。ピクニック大好きなイラン人にはここは絶好のピクニック・スポットだろう。
夜にイマーム広場を訪れた時にはイラン人の家族にいきなり招かれた。
ピクニックしている所に招かれて、食べ物や飲み物や水タバコを頂いた。言葉はほとんど通じなかったがお互い笑顔で楽しく過ごせたと思う。
エスファハーンはスィー・オ・セ橋(Si-o-se-pol)もお気に入りだ。
長く美しいスィー・オ・セ橋。夜は写真のようにライトアップされて良い雰囲気。
中を歩くのもいいし、外から橋を眺めてお茶するのもいい。素敵な場所だ。
砂漠のオアシス都市ヤズド(Yazd)も好きな街だ。
砂漠の中に突如出てきた砂の迷宮のような街で、ゲームに出てきそうな雰囲気の街。
街中を歩いていると突然写真のような建物に入り込んだりして、さ迷い歩くのが楽しい。
ヤズドのカナート(地下用水路)は世界遺産にもなっている。
巡礼者の聖地、聖都マシュハド(Mashhad)も印象に残っている。
マシュハドはイスラム教シーア派の聖地で巨大なイマーム・リダー廟がある。
内部のアリー・リダー(イマーム・アリー・ムーサー・アッ=リダー)の棺周辺が物凄い人口密度で、熱心なムスリムの方々がほんの少しでも触れようとして人が波のようになっていた。
イスラム教徒ではない自分はとてもじゃないが近づけず、宗教の圧倒的パワーを感じた場所だった。
なおこのイマーム・リダー廟はカメラ持ち込み禁止。でもイラン人はスマホを持ち込んで普通に写真を撮っていた……
イランの人。イランの人達は人懐っこい
イランの人達が好きだ。
イランではイラン人の方から積極的に話しかけてくる人が多くて、最初はかなり警戒していた。こういう場合、他の国だと詐欺やお金目的のことが非常に多かったので。
ただイラン人の場合は本当にただの好奇心や好意で声をかけてくれる人が多かった。
上でも書いたイマーム広場でのお招き以外にも、列車の中でやたらと親切にしてくれた青年がいた(仏教bad!イスラム教good!とか語られて困ったが)。
ヤズドでは若い女性に突然ドライブに誘われて『美人局か!? それとも……』と疑っていたら本当にただのドライブだった、なんてこともあった。
長く海外旅行しているとすれてくるというか『相手からニコニコ話しかけてくる時は要警戒!ほとんど詐欺!』って身体に刷り込まれている所がある。
でもイランではそんなことなく、ただの好奇心や親切で声を掛けてくる人が多くて非常にほっこり癒された(若い男は「チノ!(中国人!)」とからかってくる奴も多かったが)。
イランの物価、料理、治安。
イランの物価は上昇中だがヨーロッパに比べればまだまだ安い。
ホテルは1000円程度で泊まれるところもあるが、地域によって大分違う。聖地マシュハドの近くはどこも安くても50ドル以上だったり。
また国際情勢のせい(おのれアメリカ!)で色々と不便。ATMでクレジットカードや国際キャッシュカードが使えなかったり、ホテル予約サイトが使えなかったりする。
イランではお酒や豚肉はご法度。でもイランのごはんは意外においしかった。チキン、ナン、ナッツ(ピスタチオが安くておいしい)、ヨーグルト、フルーツ、ソフトクリーム等々。
治安も意外に良い。イラクやアフガニスタン国境付近に行かず有名観光地だけ回るなら、ほとんど問題がない。夜でも普通に歩ける。
イラン大好きだなあ。情勢が怪しくなって入国できなくなったりする前にまた行っておかないと。
1位ラオス(東南アジア)
ラオスの観光地や実際に行って良かったところ
ルアンパバーン(Luang Prabang)は世界遺産の観光地として賑わいつつも、いまだ静謐な雰囲気を残す古都。
観光地ではあるのだけど、騒がしすぎず適度に落ち着いていて好きな雰囲気の街だ。
朝の托鉢やメコン川の雄大な流れを眺めたり、仏教寺院を訪れたりナイトマーケットを冷やかしたりとゆっくり過ごせる。
ルアンパバーン以外にも壺が広がる謎のジャール平原やのんびりできるシーパンドンの島々などもある。
が、ラオスにはウユニ塩湖やマチュピチュやアンコールやピラミッドのような一大スペクタクル観光地は無い。
それでも私はラオスがいちばん好きだ。
『もし自殺したくなったら、なんとしてでもラオスに行ってのんびりする!』と決めているくらいに好きだ。
ラオスの人。ラオスの人達は世界一やさしい
ラオスの人達は穏やかで優しい人が多い。商売っ気もそこまで無いように思える。ボったくられることも少ない。
ラオスを旅行していると『見返りを求めない優しさ』『無償の優しさ』みたいなものを頻繁に感じる。
歳とってひねくれてくると、誰かに優しくされても「ああ、こういう意図で優しくしてくれてるんだな」とか「こういう見返りを期待してるんだな」とか考えてしまったりする。
私だけだろうか? いつもそんなことばっかり考えている訳ではないけど……
だから旅行していて困っている時に、お金を要求される訳でも無く、ただただ優しくされると……本当に嬉しい。
恥ずかしながら感動してしまったりする。年甲斐もなく世の中捨てたもんじゃないな、とか思ってしまう。
さりげない優しさが素敵です
ラオスの人達はイランの人達みたいに向こうから積極的に話しかけてくることは少ない。けど、さりげなく優しくしてくれる。
突然の雨にちょっと軒先を借りて雨宿りしているとスッとお茶を出してくれたり(こっちはあやしい外国人なのに!)、道を歩いていると「そこまで一緒に乗せてってやるよ!」と車を止めて乗せてくれたり。
自転車のチェーンを直してもらったこともあった。道を教えてもらったことは何度も何度もあった。ありがたかった。
お金を渡すのも失礼(というか断られた)なので、お礼代わりに写真を撮らせてもらって日本からラオスに送ったこともあった。ちゃんと届いていたらいいな。
ラオスの子どもたち
ラオスの子ども達も元気で好きだ。ちょくちょく元気に「サバイディー(こんにちは)!」って挨拶されて嬉しい。
なぜか握手を求められたこともあった。可愛すぎてヤバかった。元気に育ってほしい。
ここまでラオス人を褒めまくってきたが、もちろんラオスにも嫌な人はいる。当たり前だが。いなかったら逆に怖い。
ただ優しい人に会える打率がべらぼうに高かった。びっくりするくらい。世界でいちばん優しい国なのでは?とさえ思う。
ボったくられたり旅行していて嫌な目に遭うこともラオスではほとんど無かった。すばらしい。
ラオスの物価、料理、治安
ラオスの物価は上昇中。東南アジアの中ではやや高い方。
ホテルはドミトリー(相部屋)が500円程度から、シングルなら1000円~。
ラオスのごはんはシンプルだが美味しい。カオニャオ(もち米)を主食におかずを食べるスタイル。また旧宗主国フランスの料理も食べられる。
海外安全ホームページでは地図が真っ黄色になっていて驚くかもしれないが、ラオスは治安悪くないですよ。夜でも街灯があれば女性一人でも普通に歩ける。
ただ地図のオレンジ色部分は反政府勢力が活発に活動しているとのこと。このエリアは避けるのが無難。
また首都ビエンチャンはラオスにしては人も治安もだいぶん悪め。用が無ければ無理に行かなくてもいいかも。
ラオスがいちばん好きな国です。また行きます
今までラオスには三回訪れたが、ここしばらくは行けていない。今はもう大分変わっているんだろうな。早くまた行きたい。行く。
近年ラオスも旅行先として人気が集まってきているようで、テレビで特集されたりもしている。
観光地化が進んで旅行者に擦れてきてラオスの人達の穏やかな優しさが無くなってしまう、ということも有り得ない訳ではない。
『観光地化するな』『発展しないでくれ』っていうのは極めてエゴイスティックだが、ラオスの人達には優しいままでいて欲しいな……
ごはんも素朴で美味しいし、物価も安め。そして人が最高。ラオス、いい国ですよ。いちばん好き!
海外旅行で訪れた69国。一番好き!大好きな国!のまとめ
10位レソト(アフリカ南部)
9位ジョージア(グルジア。コーカサス)
8位ボリビア(南米)
7位エクアドル(南米)
6位イタリア(南欧)
5位ネパール(南アジア)
4位モンゴル(東アジア)
3位ノルウェー(北欧)
2位イラン(中東)
1位ラオス(東南アジア)
長い記事を最後まで読んで頂いてありがとうございます。
『人』と『自然』に偏ったランキングかなあと思いますが、20年近く海外旅行してきた私の正直な気持ちです。
もしちょっとでも興味のある国ができて「その国に行きたい!」なんて思って頂ければ最高に嬉しいです。